表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「老化/若返りの一撃しか持ってないけど、モンスター限定で仲間がどんどん増えます」  作者: nekorovin2501


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

13/16

【第13話 灼熱の砂漠と、砂の守護精霊】

北方の氷原を後にして、数日後。

俺たちの馬車は南方の砂漠地帯に到着した。

灼熱の太陽が照りつけ、砂嵐が視界を遮る。

地図によると、この砂漠の中心に「砂の守護精霊」が眠っているはずだ。

推定年齢は2万年を超える、砂漠を創り出した古き存在。

今はただの巨大な砂の山として、動かなくなっているらしい。

馬車を止めて、砂漠の奥へ進む。

赤ちゃん軍団は熱さに弱いので、クロノが闇の影でみんなを覆って守っている。

「ユウキ……あそこだ」

クロノが指差した先。

巨大な砂の山が、ゆっくりと息をしているように見える。

【砂の守護精霊 年齢:推定2万3千年】

砂の山が震え、砂粒が集まって人型のような姿を形成した。

「人間……なぜ来た。

この身は、もう砂に還ろうとしている。

邪魔をするな」

声は乾いた風のように弱々しい。

長すぎる生に、疲れ果てているのがわかる。

俺は一歩近づき、右手を翳した。

「邪魔じゃない。

救いに来たんだ。

若返りの一撃──マイナス二万三年!!」

青白い光が砂漠を照らし、

砂の守護精霊の体が急速に変化を始める。

砂粒が輝きを取り戻し、

体が小さくなり、

最終的に……

手のひらサイズの、砂色の小さな精霊になった。

「すう……?」

小さな精霊がキョトンとして、俺の手に乗ってきた。

体は柔らかい砂でできていて、触るとサラサラする。

みんなが一斉に駆け寄る。

モミジが枝で優しく包み、

ルビーが小さな炎で暖を(砂漠なのに熱いけど)、

タコ丸が触手で抱き上げ、

ピヨが炎の輪で遊ばせ、

ソラが風で砂を舞わせて遊びに変え、

クロが尻尾を振ってじゃれ、

シャドウが闇で影を作って休憩所を、

ヒョウが氷の息で冷やして快適にし、

クロノがそっと手を添えて「ようこそ」と囁く。

小さな精霊が、ゆっくりとみんなに溶け込んでいく。

「すう……ありがとう……」

俺は小さな精霊を抱き上げて言った。

「名前は『サラ』でいいか?

砂のサラ……ぴったりだろ」

「すう♪」

サラが嬉しそうに砂を少しだけ舞わせた。

その瞬間、頭の中にメッセージ。

【スキルレベルアップ:レベル7】

【新機能解放:老化機能の強化(対象を意図的に老化させて一時的にパワーアップ可能)】

老化の機能が強化された。

今までは若返りメインだったけど、これで戦闘時に「ちょっと老化させて強くなる」みたいな使い方ができる。

リリアが汗を拭きながら笑った。

「これで十人目……赤ちゃん軍団、どんどん大所帯になってきましたね」

俺はみんなを見回した。

モミジ、ルビー、タコ丸、ピヨ、ソラ、クロ、シャドウ、ヒョウ、クロノ、そして新入りサラ。

十匹の小さな仲間たちが、砂漠で輪になってじゃれ合ってる。

クロノが静かに言った。

「次は東方の深海か。

あそこは俺も行ったことがない。

楽しみだな」

俺は頷いた。

「そうだな。

まだ、世界は広い。

救えるやつが、きっとたくさんいる」

砂嵐が止み、太陽が優しく照らす中、

俺たちは馬車に戻った。

サラが俺の肩に乗って、砂を少しだけ操ってみんなを涼しくしてくれる。

ヒョウの氷の息と相まって、馬車の中は快適だ。

旅は続く。

赤ちゃん軍団の冒険は、まだ始まったばかり。

だが、遠くの空に、

新たな影がちらりと見えた気がした。

──それは、残された古き者たちの気配か。

俺はみんなに微笑んだ。

「よし、次は海だ。

みんな、準備はいいか?」

十匹が一斉に鳴いた。

「きゅう!」「きゅる!」「ぷにゅ!」「ぴよ!」「くぅん!」「くぅん!」「くぅん!」「きゅう♪」「くぅん!」「すう♪」

十つの声が、砂漠に温かな響きを広げた。

第13話 終わり。

(次回、深海の古王との対面──

 赤ちゃん軍団、海底大冒険!?)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ