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「老化/若返りの一撃しか持ってないけど、モンスター限定で仲間がどんどん増えます」  作者: nekorovin2501


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【第11話 永遠の森と魔王の真実】

三日後、永遠の森の奥深く。

霧に包まれた古い遺跡の広場に、俺は一人で立っていた。

いや、一人じゃない。

赤ちゃん軍団をマントの中に隠して、七匹全員を連れてきた。

森の木々がざわめき、

黒い霧が渦を巻いて集まる。

現れたのは、漆黒の鎧をまとった長身の男──魔王。

角が生え、瞳は赤く輝き、

背後には無数の影が揺れている。

年齢は……推定数万年。

世界最古の存在の一つだ。

魔王が低く笑った。

「よく来た、若返りの使い手よ。

 お前の力を見せてもらおうか」

俺は深呼吸して、右手を翳した。

「俺は戦いに来たんじゃない。

 ただ、話がしたかった」

魔王の瞳が細くなる。

「話? 慈悲を振りまくだけの小僧が、何を語る」

「あなたも、長く生きすぎて苦しんでるんじゃないですか?」

魔王の表情が、一瞬だけ凍りついた。

「……何を」

「俺のスキルは、モンスター限定だけど……

 あなたはモンスターの王だ。

 だから、効くはずだ」

俺は静かに宣言した。

「若返りの一撃──マイナス三万年!!」

青白い光が魔王を包んだ。

魔王の巨体が震え、

鎧が剥がれ落ち、

角が短くなり、

体が急速に縮み、

最終的に……

少年くらいのサイズの、黒髪の少年になった。

「…………っ!?」

少年(元魔王)が膝をつき、

自分の手を見つめて呆然とする。

「これは……何だ……俺の体が……軽い……」

赤ちゃん軍団がマントから飛び出し、

魔王の周りに集まった。

モミジが枝を優しく伸ばして、

ルビーが小さな炎で暖を、

タコ丸が触手で支え、

ピヨが炎の輪で包み、

ソラが風で浮かせ、

クロが尻尾を振って寄り添い、

シャドウが闇の鱗で守るように。

少年魔王が、初めて涙を浮かべた。

「……俺は、数万年……

 ただ生き続けることしかできなかった。

 仲間も、敵も、すべて失って……

 だから、魔王になった。

 でも……お前は……」

俺はしゃがんで、少年魔王の頭を撫でた。

「もう、苦しまなくていいよ。

 ここから、新しい人生を始めよう」

少年魔王が、震える声で呟いた。

「……名前は……まだ、ない」

「じゃあ、『クロノ』でどうだ?

 時間クロノスを操るみたいに、俺たちと一緒に」

「クロノ……」

クロノが、ゆっくりと頷いた。

その瞬間、頭の中にメッセージ。

【スキルレベルアップ:レベル5】

【新機能解放:人間型モンスターへの適用可能(魔王限定)】

【これにより、世界の古き存在すべてを救える可能性が……】

森全体が、光に包まれた。

魔王軍の影たちが、次々と霧のように消えていく。

代わりに、解放されたような安堵の溜息が聞こえた。

クロノが立ち上がり、俺の手を取った。

「ありがとう……ユウキ。

 俺は、もう魔王じゃない。

 ただの……仲間だ」

赤ちゃん軍団が一斉に喜びの声を上げた。

「きゅう!」「きゅる!」「ぷにゅ!」「ぴよ!」「くぅん!」「くぅん!」「くぅん♪」

八つの声が、永遠の森に響き渡った。

俺はみんなを抱きしめた。

「これで八人目。

 でも、まだ終わりじゃない。

 世界中に、救えるやつがいる」

クロノが微笑んだ。

「そうだな。

 一緒に、行こう」

森の奥から、新しい光が差し込んできた。

それは、希望の光だった。

第11話 終わり。

(次回、魔王軍崩壊後の世界──

 赤ちゃん軍団、新たな旅の始まり!?)

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