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第九十一話 三日目昼/結婚式をのっとるための作戦会議!  


 教会まであと少しのところで、エリスによる作戦会議が行われていた。


「リュウの演奏に合わせてベルチェが手を引いて連れてくる……。 いいな!」

 

 人差し指を立てながら真剣な顔でベルチェに指示。


 コクリと首を上下させて、「花嫁、花婿の順だな?」


 「そうだ!」、エリスがコクリと満足した顔で頷き返す。


「ダッ! ダーンッ! カミラは?」


 新しいネタか? 両手をバーンと真上に広げるカミラに、エリスはフムと一呼吸。


「いいか……、これは大役だ! カミラが花嫁と花婿をリードするんだ!」


 ベルチェの役割をカミラに変更し、「大役だぞ! できるか?」、と念押し。

 

 「花婿と花嫁を一人ずつ連れてくるんだよね?」 カミラは拳を握ってふんす! と答える。


 「ベルチェは参列者に紛れて誘導だ。 わかるな?」


 と、ベルチェにかなり難しい要求。


だけど、「任せてください! 参列者を盛り上げてみせます!」 と……、エリスの要求を理解する。


 「よし、それじゃあ各自幸運を祈る!」 と、結婚式に乗り込もうとした時だ。


 カラカラカラカラと聞き覚えのあるリズミカルな音。


「エッサ!、ホイサ! エッサッ!、ホイサ」


  汗だくになり、ひぃぃぃぃと声をあげる、人力車の車夫。

 

 車夫に乗っているのは


「おやおや? もう結婚式は終わってしまったのかい? それともなにかあったのか?」


 焼き鳥屋のおじさんだ!


 「グッドタイミング!」


 エリスが思わず声をあげ、

 「実は……」 と話し始める。


 「娘の結婚式を乗っ取るぅっ!!!!?」

 

 

娘の晴れの日を奪われてしまう! と、当然の反応。

 

 だけど、エリスはこれを予想していたかのようにおじさんに肩を回してヒソヒソと話す。


 「なんと! その赤い瞳はウ

ェーンのエリス様!」、とおじさん。


エリスは切り札切った。


 


 「おじさんは……、お嬢さんの手を取って入場してください」


どうやら、おじさんにも役割を押し付けて感動のお涙結婚式にするつもりらしい。


  日本の風習や文化様式を一体どこまで知っているのか?


  エリスの真剣な顔。


 だけど、ボクはその真剣な顔とは裏腹に実はニヒヒヒと笑ってるのを見過ごさなかった。


 


 


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