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第八十五話 三日目朝/不発のエクスカリバー




 “チェリーキラー”!。 正式には童貞を殺すセーターとして呼ばれているセーターだ。 

 

  エリスにはまったく関係なく完全に隠れているもののベルチェは……。


 完全にアウト! 隠れているけど、ほとんど丸出し! ぼくは完全に殺された。


チェリーキラーはやっぱりチェリーキラーだった。


 「どうだ、りゅう! 最終奥義!チェリーキラーの舞い!」


 ベルチェが最終奥義とかいいながら、後ろで腕を組んで一回転。


  ベルチェより、露出するものがないエリスも目の前の比較対象と比べて思うことがあるのだろう。


 「りゅ……ぅ どうだ! 童貞殺し! 受けるがよい!」


エリスが声を震わせて一回転。


 エリスはボクを殺す前に自爆している。


 「貧乳はステータスだ……」


ボソッと呟きエリスは白旗をあげて、床に落としたローブを拾って身体を隠す。



 「カッコイイ!」

  

カミラが叫ぶ。


  「おかーさん、凄い! エリス様もすごくかっこいい!」 と、露出狂も真っ青の二人をほめちぎる。


 「どうだぁ! 母さんだってまだまだいけるんだぞぉ!」

 

 ベルチェが自信満々にその場でポーズを決める。


その反面エリスは!「ぅぅ……」

 と悔しさと恥ずかしさを滲ませ背中を見せるように反転。


 白い背中が丸見えでしかもそのセーターの都合上見えそうで見えない下半身。

 

 だけど、エリスは最後の一枚を脱ぎ忘れていたようだ。


  ショートパンツのような露出の少ない下着。


 ハッキリ言う。 これ以上はみてられない。


 「エリス……」


 ボクは後ろ向きのエリスに近付くとと、「無理しなくていいボクはいつものエリスで十分だよ……」


 そういいながら、背中から抱き締める。


 「ベルチェも、無理しなくていいんだ……。 いつも通りのベルチェが十分魅力的だ……」


  エリスとベルチェ、よほど無理をしていたのだろう。

 身体を震わせてその場にしゃがみこむ。



 いくらこの世界で男女が裸を見せ合うことが普通であったとしても……。


「おかーさん! カミラにもエスクカリバー!」


  カミラはお子さまだから例外として、恥ずかしい格好には耐えられないのであろう……。


「降参だ……」  


 エリスとベルチェが白旗をあげると、ボクはなんのことかわからずコテンと首を倒す。


 「まったく! ちょっとからかってやろうと思ったのにこれだから日本からの転移者はズルイ!」


 エリスがなんのことだかわからず胸をポンポンと叩いて、ボクの制服、グレーのパンツと茶色いジャケット……。


 

 そういえば! と思い出しミチルに服を預けたままだったのを思い出す。


 ミチルに預けたボクの制服……、まさかエリスが持っていたなんて……。

 

 ボクはその場で今まで着ていたワンピースのボタンを外して、ストンッと足元に落とす。


 「それとも、リュウもこのチェリーキラーを着たいのか?」



  ベルチェがボクの下半身をジーっとみつめながらいった……。


 

  エリスも目を皿のようにしてボクの下半身に視線を投げる。


 エリスとベルチェの視線の先!


 ボクが叫ぶよりもはやくカミラが叫ぶ!


 「お兄ちゃんもまるだし! あはははは~」

 

 ぼくは慌て両手で隠し、女の子が内股を作るように股に挟んで隠す。

 

 「まったく! リュウはあい変わらずウッカリさんだな……」






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