第六十八話 2日目夜/日本とは違う圧巻の星空
エリスがさっぱりしながら髪を揺らしながら後ろ向きでトテトテ、数歩歩いて空をみあげる。
「おい、リュウ! みてみろ」
空を見上げながらボクを一瞥してこっちに来いと命令。
落ちこんで泣き出して元の機嫌に戻ったエリス。
ボクは彼女の気分を害さないようにエリスの横へ並び立ち止まり、みあげる。
「すげぇぇぇぇ!」
ボクは思わず絶叫した!
元の世界と比べられないくらいの星の数とその距離。
ぼくが住んでる長野県の諏訪地方でも絶景スポットの星空スポットはある。
だけど、それを遥かに凌ぐ星空。
大きくくっきりした色とりどりの、煌びやかやかな星々。
さらに、数えきれない星々が集まり密集。
夜空の端と端を繋ぐ天の川。
「言葉にならない!」
「そうだろ? この星空は転移してきた人達全員が声を揃えて驚いていたぞ」
否定出来ない! 何せ点やボヤけていたような星空が双眼鏡でくっきり見えるレベル!
「星空を遮る屋根の下にいるのがもったいない」
星空の下というのは老若男女を問わず全人類の夢! ロマンだ。
だけど、この流れはエリスが星空の下を散歩しようという流れだ。
「ふふふ、そうだろう? なぁ、ちょっとその辺歩いてみないか?」
ほらね……。 やっぱり!
するとそれを聞いていたカミラが大声で叫ぶ!
「おかあさん、お兄ちゃんとエリス様星空デートだって~」
ーー!!っ!ーー
デートじゃない! デートじゃない!
心の中で大声で叫ぶ。
デートは付き合う前の男女の試練みたいなもの!
もしくはすでにカップル同然の男女が遊んだり愛を育てたりするものだ!
「リュウ、何を焦っている? 私とリュウはもう一線を越えた仲だぞ!」
と、エリス……。
エリスとハムハムもチューもした仲だし、“愛してる” と愛を宣言した仲。
あ……。そういう関係だったね、ボクとエリスは……。
「いくぞ! 来い!」
エリスはボクの手を掴んで引っ張りグイグイと歩きだす。
……。
ヒラヒラと、エリス様のトレードマークの赤いドレス、ふわりと柔らかい白髪をなびかせ、スカートの裾を揺らす。
グイグイと腕を引っ張られ、おっとっと……。
と、ぼくもやむ無く女装させられているとはいえ下半身がスースーしながらスカートをふわりと揺らす。
「なにぃっ?! エリス様、それにリュウ!、ちょっと待って!」
と、炊事場から離れ歩きだすとベルチェに呼び止められた。




