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第四十八話 二日目/僕は怖い話が苦手です


  …………。


 「あれ?!」


 「どうした、リュウ? そんなに慌てて!」


 茫然と立ち尽くすボクに、エリスが追いかけてきて声を掛けてきた。


 「見たんだ、今! ここにメアリーが! ギルド長、アンおばあちゃんの部屋に飾ってあった肖像画! メアリーが手を振って『助けて』 って」

 

 「落ち着けリュウ! 夢か幻でも見たんだろ? それにメアリーは亡くなっている!いるわけないだろう?」


「え……!? メアリーは亡くなってる?」


「わたしが産まれた頃にはとっくに死んどったわ!」


あれ……、メアリーは亡くなってる? ということはもしかしておばけとか、亡霊?


 ーードサッ!ーー


 ボクはその場に座り込む。


 よく考えてみればそうだ。メアリーの亡霊とか言って奴隷の指折りする奴隷商。


 さらにエリスやカミラの話し……。

 

 なんかおかしいと思ったらそういう事か……。

 ボクは全て納得した。

 

 思考が追い付き冷静になる


「うわぁぁぁぁぁ!」


 ボクは頭を抱えてその場にうずくまり絶叫!。




「ムリムリムリムリムリムリ!」


 「おかあさん、どうしたの?」

 

 「カミラ、見てはいけません!」





「落ち着け、リュウ。 どうした!?」


「うわぁぁぁぁぁ!」


 「ダメだこりゃ……。 仕方ない、リュウをなんとかしてくる」



…………。


「ほーらリュウ、落ち着け~大丈夫だぞ~よしよし」


 まるでこもり唄を歌う母親のように優しく包まれ、気がつけば、馬車の中。




 「ほ~ら、大丈夫だぞ~、いないいないば~♪」


 エリスに抱きしめられ、背中をさすられていた。


 「ほ~らリュウ、おしっこ飲むか? リュウの大好きなおしっこだぞ~…………」



 不覚にもボクははメアリーの存在にパニックになり手がつけられなない状態になってしまったらしい。


 告白しよう。 ボクはおばけや幽霊、怪談やホラーといった類いは大の苦手だ。


 聞くだけでも逃げ出したくなる。


 それが、見えたりしたとなれば今のボクの情けない。


 エリスの冗談混じりのおしっこネタ、『ボクの大好きなおしっこ』 って一体?!


 目の前でどこからか取り出した小瓶をちゃぷちゃぷと揺らし、飲まそうとしてきたことで

 現実に戻る。

 

 バーダックの商人とデタラメな演奏のピアノの喧騒が静まり、静寂な馬車の客室。



 さすがに、おしっこではないとおもうけどエリスは現実に戻ったボクに問いかける。


「リュウ、おまえはどうしたい?」


 易しい口調。



 そして続けて



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