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第四十五話★  二日目/バーダック到着したけど、違和感? 緊急脱出する事になりました



 エリスは馬を持つことのリスクを説明して意味深な表情を浮かべる。

 

 

 「なぁリュウ……」


 そして、ボクに話しを振る。


 この不適な笑みとボクに振る意味。

 その話しを振る意味は

 

 「まったく、異世界の人間は悪知恵が働くものばかりだ!」     


  ーー!?-ー


 確かにそうだ、ボクの故郷には、そんな抜け道や悪知恵が働く人間ばかり。


  だけど、そんな事を言われてボクに話を投げられても困る。


 ボクは、そんな頭のいい人間でもなければ悪知恵の働く人間でもない。


「まぁ、間もなくバーダックに到着する……。 ウェーンに戻るまではベルチェがほーちゃんを護りきれれば問題ない」


 含みのあるセリフ。

 ボクはその答えがわからない。




 「せいぜい努力しろよ、ベルチェ!……」


 そう言って客室からの声が聞こえない馬を操るベルチェに視線が向けられる。


 その視線を戻し、カミラを見つめ、「おまえもな!」


と……。


 だけどカミラはエリスに見つめられキョトンとした顔。




「ようこそバーダックへ」


 そう言われてむかえられたのは、バーダックの領主館や高級感のある宿屋ではなかった。



 「ここはギルド長ががよく利用するバーダックで馴染みのある宿だそうだ」


 ちょっと古びた古風な一軒家の宿。


 「いらっしゃいませアン様より伺っております。 ヒビキ様ご夫妻ですね?」


 夫妻? ボクとエリスが夫婦?  


 エリスは思わず笑みを溢しているけど、その設定が身分を隠す事だと気付くのに時間がかかってしまった。


「ククククク!」

 流石のエリスも大声では笑わず、首の皮一枚で口に手をあてて楽しそうにわらう。



 と、古風も古風、日本の伝統衣装のような着物のような出で立ちの店員。

 

 ボクは一瞬感じた。

 

 「リュウ、おまえもそうおもうか?」


 エリスが出迎えた店員と話してる間、ボクに小声で話す。


 「うん」


 凄く胡散臭いというか僕達を品定めするかのような視線で、どこか怪しい仕草。


 そして、視線が凄くキョロキョロしてる。


 まるで店員が入れ替わったかのような雰囲気。


「おにーちゃん……、何か聴こえるよ!」


 ぼくとエリスの間を繋ぐように手を繋ぐ、カミラ。


 ボクは耳を澄まして周囲の音を拾う。 


 ーー♪♪ーー 


確かに聴こえる。 デタラメに鍵盤を叩く不協和音。

 

 「カミラ! リュウ逃げるぞ!」


 エリスが身を引いてぼくとカミラを引っ張る。


  「わたしとしたことが失敗したっ!!」


 そう言って手を繋がれたまま宿屋に踵を返し、ベルチェが待機していると馬車止めへと向かう。


 「お客様~、おまたせしました~! あっ! まつアル!」

 

店員の声がこだますると同時。


ーー♪♪ーー 


ドコか遠くから鍵盤を殴りつけているだけのような汚い音色。




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