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第二十一話☆ 二日目/朝三文芝居によって決まるぼくの処遇



 「異世界から転移してきたヤツはギルドで捕まえておくと取り決めがされたハズです!?」


 異世界から転位してきた者はギルドで捕まえる?


 確か、ルフィが『“ギルドには気を着けろ” 』と言ってたのはこの事?!



「異世界からの転移者がこのウィンダミアを騒がす元凶なのはギルド長が一番知ってるハズです」



 確かルフィもそんな事を言っていたのを思い出す。


 過去のお前ら! 一体なにをやらかしたんだぁ!


 とまぁ、三文芝居の有名なシーンのあとの悪党との問答シーン。


 と言うことは、この後はお涙頂戴の捌きのシーン。


 おばあさんがギルド長としての大名役。


 青髪のシンシアがただの受付嬢で悪党一味のボス。



 

 ボクは?


 この場合裁かれるのはボク?






 「ギルド長、続きは私が引き継ごう」


 何時のまにかこの区画がすな砂利を敷き詰めた奉行所の庭、お白州の雰囲気に早変わり。


 一際高い位置に座ってシンシア一行を見下ろしているという状態ではないが……。


 威厳たっぷりに胸を張りふんぞり返るエリス様の姿が一際大きく見える。

 

 ボクは思わずその場にピアノ椅子を運ぶ。


 エリス様が椅子に腰を下ろすと、まるで時が止まったかのように、シンシア達は一斉にヒザをついた。


「彼、ヒビキ リュウは私が召喚した異世界人だ。 彼がメアリーに認められた事で一安心なのだが……」


 コホンッ! と一度咳払い……!


「彼の処遇に関して、ギルド長とも朝早くから話していてな」


「ギルド長も婚約までしていた相手に逃げられて歯痒い思いをしたのはいい思い出だ」


 ギルド長が、『エリス様の見初めた人物』 と言った言葉を相当根に持っているようだ。


 これにはさすがのアンおばあちゃん…、ギルド長も眉根を寄せて難色を示す。


 「ハッキリ言って逆恨みも良いところ」


 領主様の視線がアンおばあちゃんを射貫く。


  ギルド長の殺気だった視線もエリス様に向けられている。

 

だけど……。


「私は逆恨みをするつもりはないしギルドの決定を覆すこともしない」

 


 エリス様は殺気だった視線をモノともせずにギルドの決定事項を尊重。 


 つまりボクの身柄がギルドに引き渡されるのもやむ無しと口にするが……。


 「そこでだ、リュウの身柄は私が預かるとして、そのリュウの監視と護衛をギルドに一任」


 ギルドの決定を尊重しつつもボクをギルドに渡さないという名奉行もびっくりな捌きを下して続ける。


「追ってクエストとして全ての冒険者に委ねることにした」


 ギルドが、クエストをどうやって請け負っているのかまったくわからないけど、膝をついてポカーンとしているシンシアに笑顔を向ける。


 ギルド長がエリスの捌きのその後を引き継いで口を開く。


 「どうじゃシンシア、ギルドの受付としてこれなら文句ないだろう?」


 


 そう、この寛大な慈悲の姿を見せる事こそが名奉行である証拠だ。




…………。

……。


 エリス様とギルド長の間に禍根を残している気もするけど、やられたらやり返す。


 それは日本から持ち込まれたであろう精神性、ケンカ両成敗という素晴らしい精神性なのだろう。



「これにて、一件落着~」




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