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一日目/急場を凌ぐための幻想即興曲



 緊迫した空気と独特な空気、静まり返る周囲。


完全に囲まれていた。


 特殊メイクのコスプレイヤー? と、筋肉隆々のマッチョな男達。


 さらにその後ろに着ぐるみを着た人達と寒そうなファッションの人達の二段構え。


 アナウンスであった異世界から転移して来た者というのはボクと、白髪の女の子のようだ。

 

 確保、つまり捕まえる事。

 

 ボクは捕まるようなワルい事はなにもしてないし、転移にも身に覚えがない。


 よくわからないけど、ここは話しがわかる人が登場するまで切り抜けるしかない。


 沢山の人に囲まれボク……。


 ……、否!


 ボクと女の子をその場に拘束するように突き刺さる視線。


 「どうする?」

  

 鈴のような凛とした声で白髪の女の子が聞いてくる。


 どうするもなにも周りは囲まれて逃げ場は全くない。


 それに逃げようにも出口も分からないし、逃げ道も分からない。


こうなったら急場をしのぐしかない。


 「踊って!」


 独特な緊迫感による静寂が支配する空間で、鍵盤蓋が開いたままのピアノに指をかける。


 その一音でその曲のタイトルがわかる。

 

 何度も練習で演奏した幻想即興曲。

 最初の一音に合わせるように、ペダルを踏み音を響かせる。


 さらにその音に重なるように別の音を重ね、全く違う音になる。


 白と黒の鍵盤の上でボクの指先は蝶のように舞い、いくつもの音を連ね調和の取れた音で響かせる。




読みくださり、ありがとうございます。

 少しでも続きが気になりましたら、次のおはなしも読んでもらえたら嬉しいです。

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