第百一話☆ 三日目朝/メアリーによるヘルプ
悲愴の演奏がタイミングよくおわっていたかのように、エリスのアイコンタクトとおしりを叩いて運命へのチェンジ。
刹那の間、エリスが見えてなかったであろう場所での牧師による復讐激。
その直後で本当なら身体の調子を整える時間が欲しいけど、そうもいってられない。
ーダダダダーン!ー
さも何事もなかったかのように力強く運命の最初のフレーズ。
エリスのイメージでは、この最初のフレーズで教会の入り口がバーン! と開き……。
直後の二回目でテリーとマリオンが入場する予定だと聞いていた。
ーーヒヒーン!ーー、一際大きな声でその存在感で嘶くほーちゃんの鳴き声!
ほーちゃんも登場? そんな事聞いてないぞ……!
カミラの誘導に手違い!?
それとも何かあったかのか?
エリスの様子をみつめると、きにするな! 問題ない!
“続けろ!” と、指揮をとるようにジェスチャー。
状況をみてないからなんとも言えないけど、ぼくはここから三度目の音が重なるダダダダーン!
ーー!!ーー
ひねられた腕の付け根がズキッと痛む。
僅かに音を外してしまったけど、問題はないレベル。
僅かな音の差違にボクを一瞥するエリス。
気付かれてしまったかな?
失敗、しっぱい……。
何事もなかったかのように、エリスは式の進行を続ける。
祝福のムードの曲調に変わったところで二人が歩きだすことになっている。
ーーっ!!ーー
……! ヤバイ! 右手が悲鳴を上げている。
痛みで音色が崩れそうになったその時だ!
眼下の鍵盤の上に白い手、メアリーの右手が出現する。
「右手痛めてるんでしょ? メアリーに任せなさい……」
耳元で囁かれ、声の方向を一瞥。
だけどそこには誰もいないけど、メアリーの存在を感じることができた。
この曲を知らないだろうし、練習も演奏もしたこともないのにメアリーは完璧だ。
まるでデュオ! 二人で演奏しているかのような完璧な演奏。
場内が万雷の拍手で包まれているのがわかる!
テリーとマリオン。 二人は、今ごろエリスの前に立ち止まり宣誓を行うのだろう!
病める時も健やかなる時もではじまるあの有名なワンシーン。 宣誓供述だ。




