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絆のトレーニングノート:始まりの春、強さの種  作者: たまに何かを書く人
【第10章】新しいページの始まりへ

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第三節 走り出す、新たな挑戦

1月も中旬。日差しはまだ冬のままだが、時折吹く風には、かすかに春の気配が混じっていた。


その日、スイミングスクールでは、練習の合間にコーチが3人を呼び止めた。


「そうそう、君たちに伝えたいことがあったんだ」


そう言って、コーチは一枚のプリントを手渡す。


「これ、見てごらん」


さちが声に出して読んだ。



地域マラソン大会開催のお知らせ

開催日:1月下旬

対象:小学生~一般までの幅広い市民

競技内容:2km・3km・5kmの部門に分かれて実施

参加方法:個人または所属団体からのエントリー



「スイミングスクールでも参加枠をとったから、希望者全員で出場予定なんだ。もちろん、個人でのエントリーもできるけどね」


ハルとユキが顔を見合わせた。


「マラソン……最近、持久力もついてきたし、挑戦してみたいね」


「うん。やってみよう!」


さちも、少し戸惑いながらも頷く。


「がんばってみたい」



その夜。リンの家でのトレーニングを終え、4人は汗をぬぐいながら水を飲んでいた。すると、ユキが話題を切り出す。


「ねえ、今日コーチからマラソン大会の話を聞いたんだ」


「マラソン? Like long-distance running?」

リンの目が、興味深そうに輝く。


「そう! 地域の大会で、スイミングスクールに通ってる子は団体枠で出られるんだって」


「うわあ、すごいね。それって……わたしも出られる?」


「もちろん!」

ハルが笑顔で答える。


「私たちはスクールからだけど、リンは個人でエントリーすれば大丈夫」


リンは数秒だけ考え込んだあと、顔を明るくして言った。


「I wanna try! みんなと一緒に大会に出たい!」


その一言で、部屋の空気がぱっと明るくなる。



「よし、マラソンに向けたトレーニングも追加だね」


「今までのメニューに、ランニング系も取り入れようか」


「フォームや姿勢を意識しながら、スタミナをつけよう!」


ホワイトボードには、新たに【マラソン大会】の文字が加わった。



マラソン大会に向けた新メニュー

・ランニング(週2~3回)

・インターバルトレーニング

・ストレッチ強化

・コア(体幹)+下半身メニュー



「4人で挑戦するの、なんだかワクワクするね」


「しかも“泳げて走れるトレノ”って、ちょっとかっこよくない?」


「じゃあ、新しい記録ノートも作ろうよ。マラソン用のやつ!」


笑い合いながら、彼女たちは新たな目標に向かって動き出した。


目指すのは、距離じゃない。

昨日の自分を、少しでも超えていくこと――


それが「チームトレノ」の、新しい挑戦だった。


挿絵(By みてみん)

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