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絆のトレーニングノート:始まりの春、強さの種  作者: たまに何かを書く人
【第1章】はじまりの春と仲間の出会い
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第二節 ひみつのトレーニングルーム

転校して数日が過ぎたある日。

さちはだんだんとクラスに慣れてきた。特に、よく声をかけてくれるハルとユキとは、昼休みに一緒に遊んだり、帰り道に話したりするようになっていた。


「さちって、運動好きって言ってたよね?」

ハルが言った。


「うん。体育とか走るのは好き。でも、自信があるわけじゃないんだ」


「でも、運動が好きってだけで、才能あると思うなー!」とユキ。


「うち、トレーニングしてるんだけど、今度見に来る?」


「トレーニング? えっ、何それ、部活?」


さちは目を丸くした。


「違うよ! 自主トレ! スイミングスクールのあと、うちの部屋で筋トレしてるの」


「えー!? なんでそんなことしてるの!?」


ハルとユキは顔を見合わせて笑った。


「うーん、楽しいから!」


「あと、強くなれるのって、気持ちいいんだよ」


さちは少し考えてから、ぽつりとつぶやいた。


「……ちょっと、見てみたいかも」


その日の放課後。

さちはハルとユキの家に招かれた。玄関をくぐると、明るくて居心地の良さそうな家だった。


「おじゃましまーす……」


「あら初めまして、いらっしゃい!」と2人の母・あかねがやさしく出迎えてくれた。


2階の姉妹の部屋に入ると、そこは想像とはちがっていた。


窓際にはヨガマットが敷かれ、小さなダンベルやトレーニングチューブのほか、腹筋ベンチやストップウォッチ、ホワイトボードに書かれたメニュー表まである。


「まるでトレーニングルームみたい……!」


「でしょ! ここがうちの“秘密基地”!」


「さちも、ちょっと体動かしてみない?」


その言葉に、さちは少しだけ迷った。でも――


「うん、少しだけなら……!」


それが、“トレーニングの物語”のはじまりだった。


挿絵(By みてみん)

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