第3話:日本は借金大国?いいえ、世界一の金貸し国家です
世界一の金貸し国家って知ってました? 奥さん、日本ですって! まぁ!
日本は、世界で最も多くの「対外純資産」を持つ国だ。なんと 30年以上連続世界一。
やっぱり世界一っていいよね。
純資産ってのもいい響きだよね。金持ちっぽい。
では、恒例の一人当たりの対外純資産を計算してみようじゃないの。
対外純資産──ざっくり言って 485兆円。日本の人口、約1億2,000万人。
485兆 ÷ 1.2億人 = 404万円
うーん、純資産404万円、言ってみたい。しかも、国民一人一人が持っている。
やったね。ありがとう日本。
もちろん、1話でのお話を覚えていたら、このお金は私のものでも、あなたのものでもないってのはわかるはず。
でもなんかうれしい。
そこで、資料をもうちょっと見てみる。
令和5年末現在 本邦対外資産負債残高:
中央銀行及び一般政府:-13,707億円(−1.3兆円) → 広い意味での政府全体(統合政府)
中央銀行及び一般政府以外:485,013億円(485兆円) → 民間部門のこと
ん? ちょっと待って。さらっとすごいこと書いてない?
統合政府の純資産が−1.3兆円で、負債が1,000兆円近いなら……資産はほぼ1,000兆円ってこと?
あれ? え?
理解が追い付かないぞ。
ということは、統合政府の資産って、ほぼ1,000兆円あるってことだよね?それでいいよね?
え、ちょっとまって、やばい、資産1,000兆円っていわれたら、国民一人当たりで割りたくなるじゃん。
資産800万。え、まじ? 国民一人あたり、資産800万。+純資産404万円。
なんか、一気に金持ちになった気分。ありがとう日本。……いや、気分だけね。
お酒飲めないから、ソーダで気分をだすぜ。
あ、2位になってた。
※令和5年末、日本は久々に対外純資産世界2位に転落したらしい。