第1話:日本終わったと思っていた頃の話
日本、もうダメなんじゃないか。 借金は増える一方。税金も年々上がるし、少子化は止まらない。 子どもを育てる余裕なんてないし、自分の老後すら不安。
正直に言うと、私はずっとそう思ってました。
ニュースでよく聞く「国の借金は1000兆円を超えた」「国民一人あたり900万円の借金」という言葉。 あれを聞くたびに、「子どもにツケを残してる」って、責められてるような気がしてました。 もちろん、誰かに直接責められたわけじゃない。 でも、どこかで“私たちが悪い”“国民のせい”という空気が流れてるように感じていたんです。
そんなとき、ふと思ったんです。
「あれ? 私、借用書……書いてないよね?」
あれ? だったら、どうして「自分たちの借金」って思ってたんだろう? そもそも、“国の借金”をなんで一人当たりで割るんだろう?
もし私が死んだら、どうなるんだろう。私の借金だったら、子どもが払う? 私の親の分はどうなる? あれ?
最近、帰化する人が増えているって聞いたけど、その人は、帰化するときにそんな説明を受けるんだろうか。 「あなたが国民になろうとしている国には、1000兆円の借金があります。それを背負う覚悟はありますか?」
また、別の国に帰化するとき、「国外に出る人は900万円を清算してください」って言われるんだろうか?
「割る人=責任を負う人」に見えるなら、ちょっと違う対象で割ってみよう!
まずは国会議員だ。衆議院・参議院合わせて713人。一人当たり1.4兆円!やばい、半端ない。 返済するのに何年かかるんだ。なんという重責。
公務員で割ってみよう。かなりざっくりで300万人だそうだ。一人当たり、3億円。 ……まあ、宝くじが当たれば、ね。
こうして考えていくうちに、なんとなくわかってきました。 あの「国の借金」って、やっぱり誰の借金でもないんだなって。 少なくとも、私が返さなきゃいけないものではない。 そう思えたとき、ほんの少しだけ、気持ちが軽くなりました。