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モブキャラでも助けたい  作者: 楸の月
27/53

いじめ ダメ 絶対

何とか間に合ってよかった!


放課後になって、途中で3人見失った時はやらかしたとひやひやした。


決行日時分かっても場所分からなかったから、学校中走り回る羽目になったぜ!



男子生徒3人が立ち上がる。


「なんだてめぇ……いいところじゃますんなよッ!」



男子の一人が俺に右ストレートで殴りかかる!

――俺は横に飛び、躱す。


他の男子も殴りや蹴りで俺に当てようとするがそれをジャンプや体を捻り避ける。



「くそッ!ちょこまか動くな!!」



同じ二の鉄は踏まねぇよ!

司には喧嘩の時のアドバイスもらってるんだからな!!



――喧嘩が強くなりたい?

前みたいになりたくないからって……守は向いてないからやめた方がいいと思うけど――あえて言うなら攻撃を避けることだけ考えて……


塁から塁へ移動するときにボール持った奴にタッチされないようにする動きしたら?



つまりタッチアウトされないように動けってことだろ?

それなら大得意だ!


それから避けて、避けて、避けまくり、相手の注意を引く……3人とも疲れてきたのかドンドン動きが悪くなる――



――疲弊してきたら大振りになってくると思うから大きく避けてタックルすれば簡単に倒れるよ?

――何?殴るのはって?

守の貧弱パンチとキックじゃ一生かかっても、倒れないから無駄なことはやめときな……


体当たりなら当たる面積増えるから力の伝わりが大きいし、そして相手にけがさせにくい……まさに守向きの戦法だろ?



仕掛けるなら……今だ!


「おりゃッ!」


「ぐわッ!」



俺は大きく横に飛び、そこから真っすぐタックルする!


体当たりを一人に当てると連鎖的に体が当たり、男子二人も倒れる。


いける!司のアドバイス通りやれば喧嘩したことない俺でも戦える!!



「今のうちに全員逃げろ!」


「そうはさせないよ!――この子がどうなってもいいの!!」



俺は3人に逃げるよう促すが、あのボス的陽キャ女子が、茨木さんを盾にして、行く手を阻む。

 

クソッ!卑怯な……



「そこの男子も!あんた今度避けたらこの女がどうなるか……分かってるでしょうね?」



 陽キャ女子が茨木さんの拘束を強める――

茨木さんも顔を苦痛にゆがませる……



「わかった!俺は動かない!……だから放し――」



――俺は言い終わる前に立ち上がってきた男子たちに背後から殴られ、体が前方に倒れる。



「あなた方ッ!卑怯だと思いませんのッ!!」


「――間抜けなのが悪いのよ!」



倒れた瞬間、複数の蹴りを受ける――


またこのパターンか……前の傷は治っているが、その傷口開きそうだ。

男子一人の足にしがみつくが、他の男子に蹴られる。


はたから見たらただのリンチ……

いじめの光景だよな――

俺はニヤリと笑う。




さて、動画の尺もそろそろいい頃合いだろ……


――なぁ司?



「オッケーばっちりだよ守――いじめの証拠映像はちゃんと取れたよ」



 ――皆が一斉に陽キャ女子の後ろを見つめる。


司がスマホ片手に、こちらに少しずつ近づく。



「これで君たちは人生ゲームオーバーだよ?――この映像は学校、警察、インターネット、全部ばらまくつもりだからよろしく、この後の人生エクストラハードだろうけど――自業自得だよね?」


「――何の事よ……私たちは茨木さんに言われて――」


『あの子たちほんとむかつく!転校してきて子達とか、あの時乃とかいう女も男子にちょっと人気だからって調子に乗って!』


「――ッ!?」



司のスマホからとある録音音声が流れる。

――俺が昨日録音した物はすでに司に送ってあるし、俺と司のPCにもデータを移してある。


だからあいつらは本当の意味で積んだ――



「ついでに今の映像もクラウドに保存したから――相手が悪かったね?」


「なん……なのよッ!あんたら!!」



俺は呆然とする男子3人を潜り抜けて、陽キャ女子の前に立つ――司もその隣に並び、前髪をかきあげる……



「俺(僕)達の友人に手出したんだ――タダで済むと思ったのか?」



俺たち二人は陽キャ女子にニヒルな笑みでそう返してやる。

――陽キャ女子は茨木さんを司の方に突き飛ばし、走って逃げた。


司は余裕で茨木さんを抱きとめる。


男子たちも後を追うように走り去っていく――



「逃げたところで、事実は変わらないけどね?茨木さん……だったけ?――大丈夫?」



茨木さんがボーーっと司を見つめる。

それはまるで恋する乙女のような……


あっ……これは……

俺は察して司から離れる、巻き込まれたくないし。



「あなた――だったのですね――わたくしの…………王子様!!」


「――はい?」



茨木さんはその豊満な体を司に押し付けるように強く抱く。

俺は見逃さなったぜ、司がちょっとうれしそうにしていたことを……



「以前も今回もわたくしのピンチにさっそうと現れ、突き飛ばされたわたくしを優しく抱きとめる……そしてその優しいほほえみ――まさにわたくしの王子様ですわ~!!」


「いや、あの、僕今回しか助けて――」


「隠さなくてもよろしいのですよ!わたくしは分かっていますから!!」


「よくわかった――この子話を聞かないタイプだねッ!」



――司は茨木さんの抱擁から忍者のごとく抜け出し、ダッシュで逃げていく。



「お待ちください!何かお礼をさせてくださいまし!!」



茨木さんも司の後を走って追いかけていく。


まぁ見た目はともかく司の性格上、苦手なタイプだしな……

確かに逃げるな――司なら……

話を聞かない女と自分の意見を押し付けてくる女が昔っから苦手だからなぁ――

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