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時計仕掛けの迷宮.4

いつもありがとうございます、えへへ!

しかし、バチンと弾かれた!なに、今の?そこへ悲鳴がする。

「きゃああああああ!」

「……マナ?」

弾かれた表示で、マナの上に乗っかって豊かな胸に手を当ててむにむにしているのだ。

「スケベですの!」

マナの炎魔法でドロンの顔が焼けているよ!ラッキースケベなら当然の報いだね。

「あちゃちゃ!」

顔を叩いて火を消している。泥で出来ているから燃えないのか。胸を押さえて涙目でキッとドロンを睨んでるけど、かわいいだけで迫力はない。

「ま、マナすまなかったぜ!わざとじゃないぜ!」

でしょうね。無駄に自信満々だけどね。手をもみもみさせてるし。

「いいから早く、その手をどけるですの~!」

「し、しかし、この手が吸いついたように離れないぜ!いて!」

背後からドロンをどついて、ジタバタするマナを助けて上げる。年上なんだからしっかりしてくださいと、内心思いながら。

「ふぇん。ありがとうございます~」

「ドロンさん、酷いです。スケベです!」

涙ぐんでいるマナを見て、キッと睨みつけるよ。怒っても可愛い子は可愛いんだね。

「サーナちゃん、落ち着いて。それより今はこの扉よ」

なにかに弾かれた扉は、塩対応なのかな?

「これで、どーよ?」

ドロンが振りかぶって投げた泥玉は、弾かれてドロンにべしゃって当たる。

「な~ん~て~こ~と~だ!」

動きが遅くなっているよ。まあ、いいか。そう言うトラップかな。

「マナ、なんとかならないの?」

「う~ん。なにか、強力な結界が張られているですの」

「マナにはできないの?」

「はい。どうにもなりません、どこか別の階にあるのかもしれませんですの」

「結界を解くなにかね?行って見ましょう」

「マナのそのわがままボディでどうにかならないのか?」

「サイテー」

「さいてーですの!」

「さいてーだよ!」

「ふにゃあ!」

女子3人とあんずに文句を言われて肩をすくめるドロンは、ぴろぴろ口笛を吹いている。するとなぜか影たちが集まってくるよ。

「なんでいきなり、魔物たちが!?」

「はっは。俺の口笛にシビレたかいい?」

「きっと、その口笛で怒ったんですの!あまりに不愉快な雑音だから!」

「ふにゃあ!」

あんずまで文句を言ってるけど、そんな場合じゃないんだけど。

今までの影よりも動きの速い影たちが飛んでくる。鑑定眼が発動しない?気づかなかったよ!

影のたいあたりを受け流して、ドロンの槍!

「きゃっ!」

サーナちゃんを狙った影は、あんずが引っ掻いてる。

そして、さっきまでの気弱さはどこへやら。マナのファイヤーボールで蹴散らす。

「いひひ。燃えろぅ!」

た、ただの危ない人だよね。マナは怒らせないこと。

魔物を倒してもう来ないのを知ると、次の場所を目指す。きっと、どこかにこの結界を解くなにかがあるよね。


私たちは道を引き返し、別の道を進むと下の階へ続く階段を発見する。

「さあ、人生の階段を下ろうぜ!」

「ドロンさん。何を言ってるの?」

「サーナちゃん、あいつのことはまともに取り合っちゃ駄目だよ」

「そうなの?私はいろんな人と仲良くなりたいよ?」

「そっか。今のは私が悪かったよ、ごめんね」

「別に謝らなくていいよ」

サーナちゃんは、にっこり笑う。その明るさがこの暗いダンジョンを照らすよ。

「おい。ガールズトークに俺も混ぜてくれよ、寂しいだろ?」

はいはい。回りに警戒してね。


次の階にも影たちがいて、繁華街でナンパをしてくる人みたいに邪魔をして来る。

だから、躊躇わずに仕留めてやる。ホントにしつこい。

そして、普通のダンジョンじゃないのか、宝箱はあまりないみたい。

まあ、唸るほどの高級傷薬があるから大丈夫だけど。問題は時計の中だから、植物があまりない。サーナちゃんの使える魔法が少ないんだよね。

「にゃあ!」

あんずが先に気づいた。道の先に誰か立っている。

若い男の人と女の人。空けているのは幽霊?まさか?

サーナちゃんが怖くて私の後ろに隠れて袖をぎゅっと握っている。

「お、おばけ?」

「いや、あれは……」

なにかのフラグだよ、たぶん。

私たちが近づいても、気にもしないで話し合っている。

「私はもう帰らないと……」

「そうか。僕たちは住む世界が違うからね」

うつ向く男性は、まだ若くアウトドアと言うよりインドアっぽい。

女性は、華やかなイメージの女性で、リア充なんだろうね。

整った顔立ちにきれいな金髪。気品すら感じられるので貴族かな。

「じゃあせめてこれを送らせてくれ」

それは、一つの懐中時計。オシャレなデザインでこの女性に似合いそうだ。

「ありがとう、大切にしますね」

嬉しそうな女性の笑顔は、どこか無理をしていて悲しみを堪えているかのよう。

考えてるうちに二人は消えた。なんだったのかな?



つづく

ドロンはむにむにして、柔らかさを知ったんだよ

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