4話 世界へ宣戦布告
4話 世界へ宣戦布告
まだ生きていた。
死ぬ恐怖に耐えられなくなって気絶して、どのくらい経っただろう。
自分がなぜ、生きているかすらわから無い。
何日も、メシも水も飲んで無いのに。
誰かが俺を生かそうとしている、そんな気さえする。
でも、俺を生かそうとする奴なんてどこにもいない。
そう、何処にも。
だけど、気絶する前に何か声が聞こえた気がした。
何処からの声か、俺の幻聴か。
それでも、ステータスがなんとか言ってた。
ような気がした、たぶん。
それに、なんか体力が戻ってるきがする。
空腹は有るし、喉も渇く。
それでも、筋力も意識もはっきりし始めてる。
ふはは、おかしいことばかり起きるな。
それでも、一回見ておくか。
おそらく、それを見れば原因がわかるから。
「ステータス」
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零識白夜 15歳 レベル:20 ギルドランク:ーーー
二つ名:死都帰り
スキル:隠蔽・空歩・瞬歩・暗殺術・刀術・言語理解
自己修復・
エクストラスキル:アイテムボックス・自動素材回収
オリジナルスキル:武具創作・不死身
種族:人間
職業:
状態:平常
筋力:163
体力:170
俊敏:347
魔力:252
魔法耐性:136
打撃耐性:138
魔法属性: 闇・雷・氷
使用可能魔法:
『闇』ダークネスフォース・エクリプスフォース・暗黒世界
『雷』ライトニング・・サンダーストーム・雷神轟雷
『氷』アイジング・ツンドラ・コキュートス・
所持武器:バタフライナイフ(A+)(使用者の強さに応じて強くなる)
称号:勇者・疫病神の寵愛・不幸の体現者・耐える者
超える者・
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ははは、オリジナルスキルか。
新しいスキルに、ステータスの大幅アップね。
武具創作に不死身か、他にも色々増えてるな。
ふはは、なんだこれは俺の力か。
不死身の能力か、死ぬことは無いが、腹は減り喉は渇く。
地獄の苦しみの代わりに、不死身の力か。ふはは
なんて、なんてなんてなんてなんてなんて。
俺にぴったりな能力だ。
地獄の苦しみなんて、今までの人生で何度も見て、感じてきた。
今までの地獄に比べれば、飢えや渇きなんてちっぽけな物だ。
そして、武具創作これはどういう物だろう。
すると、ステータスの前に武具創作の詳しい内容が現れた。
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『武具創作』鉱石・魔石などを媒介に武具を創作する
媒介が貴重あるいは多いと、創作される武具が良い物になる
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なるほど、鉱石・魔石を媒介に武具を創作する、か。
俺にあってるかもな。
俺は、前の世界では武具などの知識を集めるのが好きだった。
剣・刀・鎌・銃・暗器・斧・鎖、様々な武具の知識がある。
そして、近接戦闘向きのステータスか。
本当に、誰かに操作されてる気がする。
でも、もういい。
俺は、この力を使って生きよう。
自分の為に、自分の為だけに。
自分のしたい事を、したいように。
これからは、誰にも指図されず。
奪われる側ではなく、奪う側に。
殺される側ではなく、殺す側に。
支配される側ではなく、支配する側に。
邪魔する物は、等しく壊せばいい。
邪魔する奴は、等しく殺せばいい。
その為には、もっと強くならきゃ。
俺は、ゆっくりと立つ。
ゆっくりと、だが確実に。
壁を辿って、ポケットにあるバタフライナイフを持ち。
思いっきり殴る。
腕が傷だらけになるが、不死身と自己修復で元通りになる。
壁は、音を立てて崩れていく。
すると、光が暗闇を照らした。
外に繋がった。
「ああ、太陽の光が懐かしい」
「いつ振りだろうか、太陽を見るのは」
「いつ振りだろうか、美しいと綺麗だと感じるのは」
「そして、これほどありがたいと思うのは、いつ振りだろうか」
今まで、ずっと下を見て歩いてきた。
下ばかり見てきた。
それも、今日で終わりだ。
これからは、前だけを上だけを見ていこう。
大きく息を吸う。
そして、今までに出した事もないような大声で叫ぶ。
「誰も俺を救わない。なら、俺もお前たちを否定しよう」
その声はよく響いた。
それは、新たなナニカの誕生を祝うかのように。
そして、ここに生まれた。
世界を壊すかもしれない怪物が。
世界中の生物を殺しつくすかもしれない怪物が。
神を殺すかもしれない怪物が。
神々を滅ぼすかもしれない怪物が。
暴虐と殺戮、悪逆と邪悪を司る怪物が。
ここに産声をあげた。
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