1話 殺人と初王都
しれ〜と人殺します。
では^^
1話 初王都と冒険者ギルド
転移によって、一瞬視界が途絶え復活した時には、転移が終わっていた。
そしてそこは、道のど真ん中だった。
おそらく、街と街をつなぐ道だろう。
だって、そこ以外は何も無い草原なんだから。
本当に、何も無い。
でも、索敵スキルの性能が上がり、常時発動中の為範囲内に街がある事を知ってる。
「ほら〜言ったろ」
『う、うむ』
俺は自信満々に言う。
「じゃあ行こうか、ここから方角的には東だな」
太陽の位置で方角を知る癖が付いている。
歩いて、五分ほど経った頃。
左は相変わらず草原で、右が森になった。
そして15メートル内に、人間が8人息を殺して潜んでる。
此方から見えないように木に隠れているが、索敵でばれてるし殺気が漏れてる。
内心、「はぁ〜〜」と思った。
人型の知的生命体を相手にしたいな〜と思ってはいたが、相手が弱すぎる。
俺は、索敵や殺気・雰囲気で相手の強さがある程度わかるようになっている。
それを踏まえて、今隠れている奴らは弱すぎる。
そして内心、俺は失望しつつある。
人間の平均がこの強さだったら、俺は早めに飽きて人間を殺し尽くしちゃうかも。
だが今考える事じゃないか。
今は、敵の事を考えようか。
「そこに居る奴ら、出てこいよ」
そう言うと、隠れてた奴らはびっくりして出てきた。
「へ、へへへ。なんだよ、気付いてたんなら言ってくれよ」
そいつらは、汚い格好に薄汚れた全身。
ヒゲも伸ばしっぱなしで、腰にさしてる剣も脆そうだった。
「ああ、いや。だって、必死隠れてるつもりなのに言っちゃ悪いだろ」
俺の本心からの言葉に、現れた10人のクズどもは怒っていた。
「え?だって、お前ら隠れてたんだろ?」
俺が追い込むように言うと、さっきまで殺気だってた奴らは冷や汗をかき始めた。
「まあいいよ、お前ら俺の実験の検体に選んでやったから。うれしいだろ?」
俺の言う検体とは、人体の切断や切った時の出血のしかたなどなど。
そして俺の、『実験』や『検体』などの言葉を聞いて青ざめている。
「な、何言ってんだよ。俺ら、お前の案内を買って出ようと思っただけさ」
そんな丸わかりな嘘を吐く奴らは、必死に命乞いを始める。
「ゆ、許してくれ」
「た、頼むよ妹がいるんだ」
は〜、本当人間ってクズだらけだな。
自分が襲っていた側から、襲われる側になった途端に襲っている相手に媚へつらう。
強者のつもりで弱者に暴力を振り、強者から弱者になった途端強者に媚へつらう。
でも、ありがたいよ最初にあった人間がお前たちみたいなので。
これで俺の中での、人間への最終的な対処法が決まった。
人間は殺す。
これだけ決まれば、この大陸に来た意味があった。
「いや〜お前らには感謝する。お前たちのおかげで、人間を皆殺しにする事になんの躊躇いもなくなる。感情も利益も全て度返しして皆殺しにできる」
俺がそういった途端、奴らは皆地面に尻餅をついた。
「じゃあ、始めようか」
それはただの言葉だ。
そう、ただの言葉であるはずだ。
だが白夜の挨拶程度の死刑宣告に、その場の気温が10度は下がった気さえする。
ただの言葉でさえ、今の白夜が意識して発すると周囲に影響を与える。
殺そうと思い言葉に出せば、弱い生き物ならば死んでしまう程に。
それほどまでに強くなってしまった。
だが、まだだ。
まだ足りない。
そんな事を思い”ながら”10人の人間の首を切り落とした。
それは一瞬、瞬きよりも早く刹那と呼べるほどに早く。
一瞬の事だった。
白夜が背中の”デスサイズ”に手を伸ばしたと思った瞬間。
3メートルは離れていたはずの場所に移動し、10人の首を斬り落とした。
音さえも無い、いや正確には後に起こる。
白夜の早さは音を置き去りにしてしまう。
「さあ、行こうか」
まるでアリを潰すが如く、『あ!潰しちゃった』みたいな事も無く歩き始める。
これは白夜が人間を、人間だと思っておらず。
生物のあらゆる殺生に、なんの感情も抱かない人間になったとゆう事だ。
そして歩き出す。
・・・
・・・
・・・
約三十分程歩いて、やっと街の外壁が見えてきた。
大きな外壁は、町中を囲っていて、出入りの門は二つしか無い。
索敵で、街の大きさをある程度把握して思う、……この街結構でかくね!と。
実際に、この世界では5番目にでかい街だったりする。
てゆうか、王都だったりする。
『エイルラート王国』と呼ばれる、U字型大陸の右上に位置する国。
人口は五万位居て、大きさが前の世界の『東京都』と呼ばれる位の大きさだ。
そして、そんな事を考えてると門に近づいてきた。
門には10人ほどの列が出来ていて、それに並んだ。
10分程で、俺の番がきた。
「マルコはしゃべるなよ」
「うむ」
マルコに小声で注意する。
「何か身分を保証できるものを出せ」
門兵は、上から目線でゆう。
「あ!身分を保証できる物は無いんですよ。村から出てきたばっかりで」
そう言うと、門兵は「わかったわかった」とでも言いたそうな顔になる。
そして、手のひらサイズの水晶を出してきた。
「じゃあこれに触って、よければ通っていいぞ」
俺は、水晶に触る。
特に、問題があった訳では無いようで、すぐ通してくれた。
あの水晶が、何を図る物の為かわから無いがよかった。
あんな所で足止め食らったら、ムカついて殺しちゃうとこだった。
門から歩いて、住人に冒険者のような物はあるかと聞いて、ギルドに案内された。
『冒険者ギルド』とは、何でも屋の依頼斡旋所みたいな場所で。
魔物などの討伐も請負っているそうで、その為国にも深く信用されているようだ。
高位の冒険者ともなると、貴族以上の権力を持つ事もあるそうだ。
そして、案内されたギルドに歩いている途中、住人の視線がムカついた。
恐怖や奇異の目で見られている。
まあおそらく、この大鎌と髪が原因だろうな。
黒い大鎌に、真っ白な白髪はすごく目立った。
まあ、俺は気にし無いのだが。
そして、冒険者ギルドに着いた。




