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『ヘブンスガール・コレクション』~悪役第二皇子に転生したが、気付けば主人公格に?!~  作者: 月詠 昼光


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第52話:税制

 感想一件頂きました!ありがとうございます♪♪

「映画と云えばポップコーンよね♪♪」


 ローズが急に、そんな事を言い出した。


「ローズ……。この寒冷地で爆裂種のコーンを栽培するのは難しいよ……」


 デッドリッグの冷静な発言で、オチが付くかに思われたが。


「輸入すればいいじゃない♪♪」


 そんな費用があったら。そんな宛てがあれば。『たられば』の話である。


 少量ならば、その程度の費用はある。そしてその宛ては──


「ワタクシの親に、ミュラー公爵宛てに輸出して貰うように、依頼する事が出来ますわ!」


 ミュラー公爵領は、然程の寒冷地でも無く、然程の灼熱地でも無いらしい。


「どうせ、ポップコーンを流行らせて、利益を上げるつもりなんだろう?


 代わりに、何を輸出する?」


 爆裂種のコーンは、今は粉に挽いて食している状況である。ポップコーンの発案はそれなりにウケるだろう。


「え?砂糖で十分ではなくて?」


 はぁー、っとデッドリッグは息を吐く。


「砂糖はウチの切り札だよ。


 未だ、皇家への上納品の他には、よっぽど条件の良い取引にしか使えていないよ」


 『上納品』。つまりは、納税の一部の物納である。


 未だ、全ての税をお金で支払う時代では無いのである。


 それ故の、『三公七民』税なのである。その『三公』の中から、更に『三皇七領』の税が課せられるのだ。


 結果、2割1分の収入であるが、ソコから領土の運営をする費用を捻出しなければならない。


 領土を護る自警団への人件費も馬鹿にはならない。尤も、その人件費の中からも徴税するのだが。


 税金とは、領土と云う身体の中を巡る太い血管である。個人の消費が毛細血管であり、会社や店舗の売り上げが、毛細血管程で無いにしろ、細い血管である。


「フム……。未だ旧い税制だね。所得別の税制に変更し、消費税も導入しようか」


「閣下、待って下さい!」


 デッドリッグの構想に、ローズが待ったを掛ける。


「税制に大きな変更を二つ付けるのは、時期をずらさなければ反感を買います!」


「……消費税の導入は、どちらにせよ、領民全ての反感を買うのではないのか?」


「反感にも程度の差がございます!大き過ぎる反感を買えば、下手したら革命と云う事態にも(おちい)りかねません!」


「うーん……。そう云うものか」


「それに、税制を変えるなら、皇帝陛下にお伺いを行わなければなりません!


 税制に合理性を見出されれば、ワタクシ達統治者にも、同様の税制を敷かれる可能性が御座います!」


「あー……授業で習ったなぁ……。


 そうか。それで、貴族中心の学園だったのか」


 デッドリッグが理解を示してくれたことに、ローズは一安心。


「ならば、所得別税制を敷く為にも、システムを税務官に素案(そあん)を考案して貰おうか。


 ──だが、『何のための()()()()()』なのかを、説いておかなければならないな」


「一つ、献策(けんさく)が御座います」


 ローズがデッドリッグに策を授けようとする。


「所得の区分けの際に、それぞれの区分けの間に、グレーゾーンを敷くことを進言致します。


 つまりは、その下の収入に対する納税でも、その上の収入に対する納税でも、望む方の税率を選択できる、と云う案で御座います」


「……ん?しかし、それではグレーゾーンの全ての者が、下の収入に対する納税しかしないのではないか?」


「そうするのであれば、別にその選択を選ばせても良いでしょう。


 ですが!


 納税額に応じた特典を用意すれば、より高い税金を払いたいと思う者が出て来るのではないでしょうか?」


「フム……利点と欠点を挙げよ」


「利点と欠点で御座いますか……」


 ローズが暫し考え込む。


「利点は、グレーゾーンの収入である者が、脱税する可能性を下げる事、でしょうか。


 欠点は、それでも所得隠しでワザとグレーゾーンの収入であるかのように見せかける脱税者が現れる可能性が高まる事、でしょうか。


 それに付随する利点として、グレーゾーンの上層の納税者を抜き打ちで所得取り調べを行う事で、脱税者を見つける事が楽になる事でしょうか。


 そして、税制の法律に於いて、グレーゾーン上層の納税者を、場合によってはその上の税制を適用して、納税の義務を課す場合がある事を明記しては如何でしょうか?」


「フム……。中々に考えられている。──が、グレーゾーン上層の納税を課せられる物が、グレーゾーン下層の所得を申告して来る脱税者が居たら、どうする?」


「元々、グレーゾーンより下の納税を課す余地のあるシステムですから、そこまで目くじら立てて取り締まる程、大した違反では無いと言えるのでは?」


「ソコにも抜かり無しか。


 良いだろう。ローズ、税務官と相談の上、所得別税制のシステムの素案を仕上げてくれ。


 皇帝陛下には、俺から出来上がった素案を奏上(そうじょう)してみる」


「ハッ。それで(よろ)しいかと。


 では、税務官と女性の護衛を手配し、打ち合わせて参ります」


 ──とまぁ、ローズは皇国高等学園に於いても成績優秀だったのも伊達ではなく、政策に於いてもデッドリッグの良きパートナーなのであった。


 尚、他のヒロイン達は別にそれぞれ仕事をしている事を付け加えておく。


 子供の誕生を望まれるが、ソレについてはローズが最優先であり、妊娠したら、デッドリッグが休暇を与え、無事の出産と子育てを任せたいつもりであった。


 故に、子作りに関してはローズに最優先権があり、妊娠出来る時期になったら、順番など他所に置いて、子作りに励んでいると云う事実もあった。


 他のヒロイン達も、ローズが子供を産んでくれないと、自分が子作り出来ず、従って子供も産めないと云う事情もあり、ソコは正室たるローズの特権が働いていた。


 最年長のローズでも20歳と云う若さでもあり、未だ、誰も切羽詰まった状況では無かったが、ローズは中々妊娠出来ずに、申し訳なく思っているのであった。

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