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『ヘブンスガール・コレクション』~悪役第二皇子に転生したが、気付けば主人公格に?!~  作者: 月詠 昼光


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第51話:三大発明

 実写映画の上映初日がやって来た。


 因みに、結婚式の招待客には、映画の招待券を渡していたのだが、上映初日には全くと言っていい程、招待券を持った客は現れなかった。


 上映会は、凡作の割に好評だった。


 元々、娯楽が少ないのだ。リバーシ、囲碁・将棋等は、ローズが利権を握って広め、かなりの利益になっている。


 デッドリッグは、前世の記憶により、リバーシ・将棋については、初心者や多少の経験者であっても負かせたし、囲碁も初心者よりはマシなレベルで身に付けていた。


 そのレベルの文化度に、実写映画を持ち出したのだ、それなりの好評になり、招待券がプラチナチケットに化ける程度のショックを世界に与えた。


 上映日数は、70日。それまでに、次回作の撮影を行えれば理想的だった。


 銀貨一枚程度の入場料を取ったが、劇場の売店で売ったたこ焼き・お好み焼き・ポテチやドリンク等で、売り上げは白金貨13枚程度になった。


 一日につき、金貨20枚程度の売り上げを挙げた事になるが、ソレは、フードの料金も込みである。ぶっちゃけ、フードで稼いだ代金の方が売り上げとして伸びた。


 コレを、経費・税金を差し引いて、主役級・ヒロイン級出演者に少し還元した。


 但し、ソコから税金を差し引くのだから、──とは言っても、大金貨7枚程度は配られたのだ。税金で2枚程は持っていかれるとは言え、大きな収入だ。


 グッズも少し売ったが、期待していなかっただけに、30日目にして『完売』の報告を受けて、デッドリッグ達は焦った。


 特に、子供向けに作った、背中に翼が生えるように見えるグッズや、魔法で光の翼が生えるように見えるグッズは、金持ちの子供は買うだろうと予想はしていた。


 だが、30日目にして完売は、想定外だった。


 その結果、『エンジェルごっこ』や『アークエンジェルごっこ』と云う遊びが流行るところは想定内だったけれども。


 結局は、金持ちの子供の自慢に終わってしまうのだった。


「コレが、他の各劇場でも上映出来るようになれば、利鞘はもっと増えるんだけどなぁ……」


 デッドリッグにとっては、ソレが悩みの種だった。


「あら。上映権を独占出来るだけでも、大きなメリットにはなるのではなくて?」


 対するローズは、この程度の売り上げで、満足してしまっている。


「利益としては、大したこと無いんだぞ?


 せいぜい、大金貨7枚程度だ」


「次回作に期待すれば良いのではないかしら?」


「とは言ってもだなぁ……。


 前世の世界観が判る者にしか理解できない作品を撮影するのもなぁ……」


「アレンジすれば良いのでは無くて?」


「フム……」


 アレンジする事を前提に、各作品を見直してみる。


「2つか3つ、モノになりそうなものはあるな」


「で?貴方は映画監督を目指す訳?」


 少し考えて、デッドリッグはローズの問いに答える。


「否、そんなつもりは無いな」


「でしたら、映画監督を募集して、任せてみては如何?」


「うん、そうだな。


 序でだ、脚本家も募集してみよう!」


「あと、上映場所に困っていらしたら、ワタクシ達が親元に相談してみますけれども?」


「皇都では上映してみたいな……。


 他領に頼むのは、奥の手として取っておきたい」


「そう仰るなら、未だ親元には報告もしませんわ」


 プラチナチケットは、5割程が使われた。そして、こんな辺境の地にわざわざ目新しいモノだからと云って、観に来る者は余裕のあるものだ。


 だから、その殆どが飲食物を飲み食いしている筈だ。


 計画に対する結果としては、上々の出来である。


「映画監督と脚本家の育成かぁ……。うーん……」


 デッドリッグにとっては悩ましいが、上映したモノを観に来た者の中には、映画監督や脚本家、或いはその両方を兼ねたい者も居る筈だ。


 あとはただ、チラシを貼って応募者が来るのを待つだけだ。


 とは言っても、中々募集しても応募して来る強者が居ないのではないかと疑問に思うのも、別におかしくはあるまい。


 人は『やってみせ言って聞かせてさせて見て褒めてやらねば人は動かじ』とも言われている程だ。


 一度とは言え、やって見せたのだ。募集すれば人が動く事は、それこそやってみないと判らない。


 あと、地味に大切なのがカメラマンだ。撮影・編集の技術を教え込まねばなるまい。


 信用できる者でなければ、持たせる事にも不安が付き纏う。


 そして、地味に大変なのだ。撮影をしても、NGが出たら、NG部位を消して撮り直さねばならない。


 脚本も、一本書いたら参加者全員に配ると云うのも、中々に困難だ。


 ──と、そこまで思いが至った時に、デッドリッグは思った。


『コレ、活版印刷の技術を広めるのに、良い切っ掛けじゃないか?』


 と。


「ローズ。俺、先に活版印刷の技術の開発に取り掛かるわ」


「……何をどうしたら、ソコに話が行くのか、理解に苦しみますけど、ええ、そろそろ広めて良い頃ね」


 そう云うローズは、密かに『蒸気機関』の開発を配下に任せていたのだが、産業革命と言えば。


「『火薬』と『羅針盤』も開発に取り掛かるべきよね」


「うーん……」


 『羅針盤』は兎も角、『火薬』は使い方によっては身を滅ぼすと知っているだけに、デッドリッグは素直に頷けないのであった。

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