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『ヘブンスガール・コレクション』~悪役第二皇子に転生したが、気付けば主人公格に?!~  作者: 月詠 昼光


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第17話:後夜祭

 学園祭終了後。


 売り上げを計算して、特にローズが高笑いしていた。


「ホホホッ。売り上げ金貨1,000枚に達し、利益は金貨700枚にもなりましたわ!」


 ヒロイン達の利益は、それだけではない。


「アニメ映画も、5日間の上映で、金貨1,000枚と、映写機の予約が3件も参りましたよ!」


 この場に於いて、デッドリッグは場違い感を感じていた。


 実際、ヒロイン達の出店にも、アニメ映画の映写にも関わっていない。


 ただ、6人ともがデッドリッグと親しい付き合いがあるから、居合わせているだけだ。


「──俺も、何か手伝えれば良かったんだけどな……」


 バッと、ヒロイン達6人が全員、デッドリッグの方を向いた。


「でしたら、ワタクシ達を褒めて下さいまし。


 それが、ワタクシ達への何よりの褒美になりますわ!」


「そうか……。


 うん、皆、凄い!良くやったと思う!」


 言葉ではそう褒めたが、ヒロイン達は微妙に物足りないようで。


「──頭を撫でて下さっても、構いませんことよ?」


 ローズが代表してそう言い、他のヒロイン達も期待の籠った表情を顔に浮かべた。


「うん、偉い偉い!」


 デッドリッグが一人一人そう言って、ヒロイン達を撫でて行く。


「では、後夜祭に参りましょう♪」


 ローズが率先して、後夜祭のダンスパーティーに向かった。


 因みに前夜祭は、準備の方が忙し過ぎて参加出来なかった。


 機材の返却も済んだし、あとは楽しむばかりだ。


「では、まずはワタクシから」


 ダンスも、ローズがエスコートするかの如く、デッドリッグとの舞いが始まった。


 華やかな場面ではあるが、余り派手過ぎるドレスは、誰も選ばなかった。


 一番華やかな場面は、別にある。学園生活とちょっと離れたところでだが。


 だから、皆、地味なりにセンスは光るものがあった。


 一番華やかだったのは、バラ色のドレスを纏うローズだろう。


 ヒロイン達の中のNo.1。その意思表示をすべく、であろう。


 だがしかし、刺繍等の装飾は最低限の、比較的地味と言っても良いドレスである。──ドレスであるが故の華やかさは、皆、避けられなかったが。


 大輪の華の輝きの片鱗を、今日は控えめに放っている。


 本番──結婚式ではどれだけ意気込むものか、今はただ只管(ひたすら)に期待に満ちている。


 だが、『名誉中退』とも言われる、『出来ちゃった卒業』は避ける為に、全員、避妊には気を付けている。


 その場合、学園で挙式するのだが、余り派手なものには出来ない。


 ヒロイン達は、全員が貴族令嬢である。実家に頼んで挙式しても、それなりに派手にはなる。


 バルテマーのように、国が後見に就いて皇国イチ派手な挙式は、デッドリッグの場合、期待出来ない。


 そこだけが、ヒロイン達の密かな悩みだったのだが。


 ましてや、貴族家6家から嫁がれる、皇国に見捨てられた第二皇子との結婚式となると……。


 ヒロイン達の前世の知識がふんだんに盛り込まれた6家からの支援を受けた結婚式となると、費用に関しては意地の張り合いとなり、かなり派手になることが予想される。


 ウェディングケーキは、当然の付き物だろう。ソレを、6人と順番に切っていくのか……。となると、デッドリッグの胃はマッハで異常を訴える。


 作るからには、勿論、食べて美味しい──とても美味しいケーキとなるだろう。


 その製法は、ヒロイン達だけのチート知識。──当然、レシピが売れるだろう。


 そして、ローズの卒業が迫って時間に余裕が出来た頃に、一斉に結婚式を執り行う。ソコまでは、6人達の間で必須事項であった。


 7人目は、もし迎える事があったなら、改めて挙式となるか、最悪、挙式無しで側室か妾のような存在として迎えられる可能性がある。


 気の毒だが、もしも彼女がデッドリッグを求めるのならば、それだけの覚悟が必要と云う事だ。


 原因は、ローズが卒業の見込みが立った頃に挙式を!と云うローズの正室故の通ってしまう我儘のせいなのだが、この世界では、普通、側室や妾との間に挙式迄は行わない。


 ただ、今いる5人の側室候補が精一杯の我儘を通そうとすると、ローズとの同時の挙式となってしまうだけだ。


 その一点を、5人のヒロイン達の誰もが譲らなかった。


 デッドリッグとしては、後ろめたさもある。ヒロイン達の我儘を、なるべく叶えるが為に、動こうとしていた。


 もしも、ヒロイン達の中に、デッドリッグの好みに全く合わない者が居た場合、デッドリッグは情け容赦なく切り捨てるつもりだった。


 だが、ヒロイン達6人は、自身の美しさの為には妥協せず、但し、肌の老化が早まらない程度に、化粧を控えてはいた。


 決して、化粧を馬鹿にする事無く。


 デッドリッグとしては、余り濃い化粧は好みに合わず、挙式の時も、『メイクは最低限で』と云う要求を6人に突き付けている。


 この国では、余りに白過ぎる化粧は、『不健康』とされて、そもそも好まれていない。


 デッドリッグ視点から見てもそうだった。


 後夜祭のダンスの時、6人全員と順番に舞いながら、デッドリッグは密かに『平和な家庭を!』と強く誓ったのだった。

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