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『ヘブンスガール・コレクション』~悪役第二皇子に転生したが、気付けば主人公格に?!~  作者: 月詠 昼光


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第10話:学園生活

 デッドリッグは、ただ単にヒロイン候補達との夜を楽しんでいるだけの生活をしている訳では無かった。


 自ら、学習する事に取り組んでいた。


 故に、成績は優秀だ。だが、デッドリッグは、『この位の成績を当たり前に出せるようでなければ、学習した意味が無い』と、口に出して言えば炎上間違い無しの内心の本音で思っていた。


 別に、全ての教科が学年一位である訳でも無い。ただ、全教科上位10位以内と云う成績が、驚くべきポイントだ。


 大抵の人は、苦手教科と云うものがある。だが、デッドリッグは苦手教科だからこそ、力を入れて学習していた。


 教育と学習は違う。教育は受動的であるのに対して、学習は自主的・能動的な行動だ。


 故に、デッドリッグは授業中の学習は、ほぼ予習だった。


 先生も判っていて、黒板前での問題への解答者として、デッドリッグを指定する事は滅多に無かった。


 偶に、先生も気まぐれなもので。


「難問です」


 そう宣言して習っている範囲でのギリギリ解答出来るか否かと云うラインの問題を出して、デッドリッグがその問題に興味を持って取り組んでいた場合のみ、デッドリッグを指定していた。


 予習しているが故に、大抵のその難問は、デッドリッグにとっては難問では無かったが、教科書に書かれている問題よりは取り組む意義を感じられて、取り組んでいた。


 そして、そのほぼ全てに模範解答するのだ。


 偶に、先生方が理解し難い取り組み方で解答されており、正答を導き出している事に、脅威を感じているのは秘密だ。


 デッドリッグは、『教育を受ける』為に学園に通っている訳では無い。『学習に取り組む』為に学園に通っていた。その代わり、帰宅したら一切勉強はしない。


 そして、宿題が残っている時には居残りで取り組んで解答してから、寮に帰るのだ。


 そんな、宿題をして疲れた日に限って、『4日に1度』デーが来るのだから、堪ったものではない。


 勿論、スムーズに速やかに済ませて、ヒロイン候補が帰った後でゆっくり眠るのだ。


 なので、朝に頭が働いていない事がままある。


 なのに、朝食時から6人に囲まれて食事を摂るのだ。


「偶には一人で食わせてくれ」


 と何度も思っていたが、今回は思わず口にしてしまった。


「……ワタクシ達が邪魔だと仰りたいのですか?」


 デッドリッグはブンブンと首を横に振る。


「そうじゃない。


 偶には気の休まる間を与えてくれと云う話だ」


 ローズが、冷たい笑顔を浮かべてこう言った。


「ふぅーん……ワタクシ達が居ると、気も休まらないと」


 哀しいかな、デッドリッグにはソレに全面的に否定する事は出来なかった。


「6人全員は勘弁してくれ。周りの目もある。


 次に相手する一人だけなら、少しは気も休まる」


 そこで、デッドリッグは妥協案を出したのだった。


「フム……、仕方ありませんね。


 ベディーナ、今日は任せましたわよ?


 他の皆さんは、隣のテーブルに移動しましょうか」


 そう言って、ベディーナのみを残して、隣とは云え、一堂に会する場からは逃れられて、気が楽になったと云うのは、デッドリッグの素直な感想だ。


 対するベディーナは、不安に苛まれた。


「……殿下。その……私と一緒でも少しは気が休まるのでしょうか?」


 デッドリッグは、優しい笑顔を浮かべてこう言った。


「ああ。俺は側室反対派なんだ。出来れば、俺の望む一人を選びたい。


 だけど、悲惨な末路を迎えるヒロインを放ってはおけない。


 ただ……ぶっちゃけると、俺だって『ハゲデブオッサン』になる可能性は無い訳じゃ無いからな?


 若い内にそんな奴を充てがわれるのは可哀想と、それだけの話だ」


「そのご慈悲だけでも、十分でございます」


 等と感謝をされるが、デッドリッグにしてみれば、自分の立場は十分に屑だ。──否、九頭と云う位だから、9又したら本物の屑だろうか?


 だが、ヒロイン候補は追加コンテンツの隠しヒロインを除いて、7人しかいない。モブでも口説かないと、9又は出来ない。


 ただ、ヒロイン候補でないキャラをこの中に投入するのは、十分に危険だとデッドリッグは察している。


 いっそのこと、隠しヒロインまで攻略すれば、八岐大蛇には成れる。もしもバルテマーが攻略に失敗した時には、覚悟を決めるべきであろう。


 出来れば、バルテマーには頑張って欲しいものだ。──その、攻略条件も判明していない、その隠しヒロインの攻略を。


 もしも隠しヒロインが搭載されていなかった場合……、7人目のヒロインの、溺愛コースに一直線である。


 可哀想だとデッドリッグは思うが、バルテマーに伝えるのは憚られる。


 何故ならば、7人目も前世の記憶持ちである可能性が否めないからだ。


(一人、増えるのかも知れないのか……)


 否、だがデッドリッグは発想を変えた。


(そうか、俺の負担そのものは変わらないのか!)


 何せ、『6日に一度』案が通っている。来年までには、『7日に一度』案も通すかも知れない。


 そして、『6日に一度』では多少の負担があるが、何せ肉体が未だ若い。若干、デッドリッグも楽しみにしている感を否めないのだ。


 ただ、前世でハゲデブオッサンだったデッドリッグにとって見れば、ただ只管に美味しい役目だった。


 今のところ、6人全員、デッドリッグに純潔を散らした。


 デッドリッグは責任を取るべく、父皇帝と彼女らの両親に向けて手紙で報せてはいる。


 そして、6人のヒロイン候補達も、その手紙に自身からのメッセージを添えていた。


 正直、デッドリッグには少なからず罪悪感を持っていた。だが、この世界では、公爵候補の皇帝の次男と云うのは、そう云う事を赦される立場にあった。


 ただ、『人気男性キャラNo.1』と云う立場であるが故に赦されたが、嫉妬は買っているだろうなとは自覚していた。


 そして、嫌が応にも自身のパートナー宣言をするに等しい、『舞踏会』を含む学園祭迄は、あと3ヵ月ほど掛かるのであった。


 デッドリッグにとって幸運であったのは、『一夫多妻制』が罷り通っているこの世界の法律に助けられていると云う事であった。


 それでも、6人全員をパートナーだと宣告する為には、6人全員と踊らなければならない。


 幸い、その際に行われるダンスの曲は8部位に分かれており、6人全員と踊った後に、2曲部分の休憩を取ることが出来るのが、デッドリッグにとっての救いなのであった。

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