【第1話】le début de l'histoire
私達勇者は現在王都から北西に220kmほど離れている都市ケーンに住んでいる。
なぜ私達勇者が王都ではなくここに住んでいるかというと異世界の扉があるとされるブルタニア連合王国の南部のストーマスまで船が通っているからだ
実際には馬車で1時間ほどの距離よある都市、アストリアムまで行かないと船には乗れないんだけどね
現在、聖也、めい、瞬、琉生がブルタニアまで異世界の扉を探しに旅に出ているため帰ってきた時にすぐに会える距離に住みたいっていうのもあるけどね
あとは仲良くしてもらってる貴族のウィリアム公爵家が治めいている町でもあるっていう理由も大きいけどね
普段は午前中の昼前まで勉強しに来る子達に勉強を教えて昼から食事処や道場を開いて過ごしている。近くに森もあって時々強い魔物も発生するためギルドから魔物の討伐依頼が来るので依頼を受けたりもしている。
ちなみに今日はケーンから馬車で半日ほどかかるとこにある森に来ている。
今回は、私、零と星、蓮の3人で来ている。
「確か今回の討伐依頼の魔物はBランクのバジリスクの群れだっけか?」
「そう。小型の魔物で単体だったらDランクの魔物だけど群れになるとBランクになる。今回は通常の群れの1.6倍程の数がいてほかの冒険者も毒にやられてなかなか討伐完了出来ないんだって」
「この魔物の絵、イグアナみたいね...」
バジリスク、この魔物は猛毒を口から吐いて攻撃してくるため群れになると厄介になる魔物だ、ついでにファイアブレスも吐く。
周りを囲まれてファイアブレスと毒を吐かれて死んでしまうとかよくある話である。私達も魔王城までの道でも何回か鉢合わせて痛い目を見たくらい厄介な魔物だ
『サーチ』
この魔物の主な倒し方は索敵魔法を使って離れたところから倒すとやり方だがこの索敵魔法というのがレアな魔法なんだなこれが
索敵魔法は私達勇者は勇者特典みたいので魔法創造スキルみたいのがあったのでそれで作れたが、普通は遺跡やダンジョン、市場に売っている魔導書から覚えるというのが一般的だ
「十時の方向400m先秒速15m程のスピードで20体程が接近中!」
「了解!零!遠距離魔法で迎撃できそうか?」
「任せて!『エアランス!』」
零の掌から勢いよく空気の刃がバジリスクに向かって飛んで行く
グギィィィヤャァア!
遠くの方から魔物の悲鳴が聞こえてくる。
「星は左を頼む!俺は右側から奴らを叩きのめす!零はそこから援護を!」
「「了解!」」
その後しばらく森の中に金属音と魔物の悲鳴が鳴り響くのだった
▲▽▲▽▲▽▲▽▲
「ふぅ」
星が小さなため息をこぼす
「数多かったわね」
「確か尻尾を切って持ってけばいいんだよな?」
「そうよ」
黙々と3人でそこらじゅうに転がっているバジリスクの死体から尻尾を切り取っていく。そんな中足音が聞こえて3人が振り返ると
「あ、あれ?もう倒されちゃってる」
エルフがいた
「エ、エルフ?」
「何故ここに…」
「ケーンにエルフはいなかった気がするんだけど…」
困惑する3人の中口を開いたのはエルフの少女だった
「あっ。えっと。その…エ、エルフのミーナってい、言います」
エルフ?エルフって東の遠いところに住んでる種族じゃなかったっけ
「えっとなぜエルフのミーナさんがここに?」
「その話せば長くなるのですが…」