表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

07

 僕は、思慮に欠けた人間だ。友達との約束を破っても、それをどこか仕方がないことだと思っている。約束を破って当然だと思っているのだ。同じように、自分に忠実にも生きていないことを仕方がないことだと思っている。それに、卑怯な人間だ。誰がどう考えたって、仕事を止めて僕と一緒にまたゲームを創って欲しいなんて、羊に言えるわけがない。そして、そうやって自分のことを責めることができている自分に、どこか安心感を覚えてしまっている。本当に、本当に、どうしようもない人間だ。どこにでもいる、どうしようもない人間だ。最も軽蔑する大人に僕はなっていた。

 僕の脳にはだいぶアルコールが回っていたけれど、日はまだ暮れていなかった。久しぶりに夕日を見た気がした。あんなに、色は濃かっただろうか。僕の知っている夕日はもっと色が薄かったはずだ。こんなにも、心惹かれる景色ではなかった。

 これが歳を取るということなのだろうか。

 チリチリんと、不快な音がした。ものすごい勢いで自転車が僕のすぐ横を通り過ぎた。

 僕は、自宅に向って歩いた。

 子供達は、まだ公園で遊んでいる。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ