偽物 オリジナル
こここここー
俺は、今、絶賛困っている。
色々犯罪をやってるんだが……今回しくじっちまってな、誰も来ないようなとこでやってったんだがたまたま通りかかった女に見られちまってな。
だから声出せねえように束縛して人通りないとこの小屋にいるんだが……。
「どうすっかなぁ……」
普通の犯罪者なら殺すだとかそのまま残しといて見殺しにすると思うだが、俺はそういうのは嫌いでな。
殺人はちょっと捕まるリスクが高いんだ。
どうするか……。
───1時間後───
あれからだいたい1時間くらいが経ったわけだが、良いことを思いついたんだ。
完全に自分にリスクがないことを、ね。
俺は、俺のクローンを作ることにしたんだ。
そしてそのクローンに罪を被せちまえば俺だけは生き延びられる。
ククッ、これこそが完全犯罪だ。
──半年後──
あれから、俺が逃げ隠れしてから、約半年が経つ。
あの女はほぼ死んだようなものだ。
クローンの素材もすでにできている。
これなら別に殺してもいいだろう。
俺はとても小さな、布に包まれた自分のクローンを見つつそう呟いた。
が、俺はそこであることに気がついた。
「このクローンは素材……完璧なクローンを作るには18年程掛けないといけないのではないか……?」
ということに。
俺は絶望し、同じ生活を続けることにした。
いつか、完全犯罪を実現させるために。
Thank you for reading!
解説
今回は犯罪に失敗した主人公が完全犯罪をするために自分のクローンを作成するお話です。
では、なにが怖いのか。
それはとても簡単。
最初、主人公は人通りのない小屋にいたと言っていました。
そこで考えてください。
そんな適当な小屋で果たしてクローンを作るための素材はありますか?
すなわち、主人公が言っていたクローンと言うのは“自分の子供”を指し示します。
拘束した人って、女性ですよね?
つまりそういうこと。
今回はなんか部活やってたら思いつきました。はい。
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