苦手 オリジナル
秋の夜。
まだ少しだけ温かい風に少々の寒気が走る夜だ。
「虫」の音が聞こえる。
まるで夏のような音だが、季節的には秋だ。
そんな涼しい夜、僕は一人道を歩く。
家から逃げ出すように出たあとだ。
もう家に帰ることは無いだろう。
人気の無い暗い夜。
そこを僕はゆっくりと歩く。
「ここは明るいなあ」
僕が一人ふらふらと歩いていると前から独り言をしゃべりながら歩いてきている少女?が来た。
(なんだ?こんな時間に外を出歩くなんて)
そう、今は朝の1時。
普通であれば誰も出歩かないような時間なのだ。
「あ、こんばんはぁ」
その少女?は僕の目の前までくると律儀に挨拶をしてきた。
「あれぇ?聞こえてる?」
まるで生気の抜けたような声量と雰囲気で、ねっとりとした言い方だからなのか少しおさなさをかもしだしていた。
「あ、はい。こんばんは……」
僕は突然のことだったので少しぎこちなく挨拶をした。
「最近は寒くなってきたよねぇ。なんたって秋なのに去年の冬と同じ気温なんだよぉ?」
「そ、そうですね」
「こんな寒い日にはあっつあつのお肉が食べたいなぁ……」
そういえば肉今持っていたような……。
僕はそう思い小さな袋を取り出す。
それを彼女に渡した。
「これ、食べます?あつあつではないですが取り立てです」
「え!?ほんと!?いるいるぅ」
そう言っていたので僕は袋ごと渡した。
「それじゃ、またいつかねぇー」
そう言い、彼女と別れていった。
いったい彼女は何だったのだろう。
初対面だというのにあんなに馴れ馴れしい………ああいう人間は、嫌い、かな。
──数日後──
僕はテレビを見ていた。
すると急に番組が変わり、ニュースが映る。
………どうやら近くで死体が発見されたようだ。
死因は殺人のようなものではなく、食中毒だと言う。
その死んだ人は、この間の少女だった。
Thank you for reading!
ちょっと長めでしたね。
それでは解説。
解説
簡潔に言うと、主人公はあの少女を殺しました。
え、でも食中毒なんでしょ?
そう思った方も少しは居るでしょう。
主人公は少女に肉を渡しました。
とくに熱いわけではない“とりたて”の肉を。
ここでとりたての意味を思い出しましょう。
とりたて、それは聞いた通り、取ったばかりの肉ということです。
取ったばかりの肉は要するに、焼いていないのですからバイ菌やウイルスが沢山居ます。
それを食べてしまったのですから食中毒になるでしょう。
ちなみにこのお肉、設定的には主人公の親と言う設定です。
最初に「あの家には帰らない」と言っていたのは既に親を殺しているからということです。
それと、食中毒では死なんだろと思う方もいるかもなので言っておきますが、一応実例はあるみたいです。
また沢山の意味怖を投稿していくのでブックマークや評価をしていってね。




