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楽しみにして
97.記憶の墓場
元カレから連絡が来た。半年ぶりだった。
「元気?」
忘れられた彼の存在が、たったその一言で墓場から掘り返された。
「元気だよ」
迷いながら返信を送った。しかし、1週間経っても既読すらつかない。
——こんなことなら連絡してほしくなかった。そうしたら、彼のことをこんなに考えないでいられたのに。
98.癒しとは
「お疲れ様」
「うん」
「今日はどうだった?」
そこで途切れる返信。ご飯かな、お風呂かな。考えたところで、反応のない相手の今なんてわかるわけもなく。自分の中にある不安や寂しさを押し殺す。
だって、彼がそう望むから。私に癒しを求めるから。
——でもそれなら、私にとっての癒しって何なんだろう。




