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それならもう
41.夕暮れの中の君
委員会が長引いてしまった。グラウンドへ出ると、既に陸上部の練習は始まっている。顧問の先生に挨拶をして、軽く走ってからストレッチ。
グラウンドを見ると、地面に長く伸びた影が動いていた。
少し視線を上げると、ハードルを飛び越える君がいる。
努力する君は、誰よりも綺麗で、誰よりも眩しかった。
42.ドラマのようではないけれど
外に出て、雨が降っていることに愕然とする。傘を持ってきていない。濡れる。
「入ってく?」
ふと隣を通った同級生男子に声をかけられた。
漫画のような展開に驚きつつ喜んでいた。が。
「というのは冗談で、俺も忘れた」
結局2人で雨の中ずぶ濡れになりながら家まで走った。
それも1つの、青春の形だった。




