さやかの朝
すいません私情で毎日更新するのが難しくなりました。1月になれば安定していると思うのでそこからは毎日更新していきたいと思います。
プルルルルッ
朝いきなりなったスマホの音で私は目が覚めた。
秋からだった。まぁ当然だろう。こんな朝早くからかけてくるのは一人しかいない。
「もしもし」
寝起きだったので少しぶっきらぼうな言い方になってしまった。
「おっはよーこっちは準備万端だよー。」
朝とは思えないテンションで元気よく現状報告された。
「私は今起きた。だからこれから準備する。ok?」
ロボットのような片言で少し嫌味をこめて言った。
「ok!先に行って待ってるよ!」
私の嫌味は全く伝わらなかったらしい。
私はもう一度寝ようかなという気持ちを抑えて。起きる支度をして、リビングへと移動した。もう母は起きていてテーブルの上には私の分と思われる朝食が置いてあった。私は席についていただきますをして朝食を食べる。
「今日帰り遅くなるから外でご飯食べてくるね。」
私は母におそらくそうなるであろう未来を伝えた。
もしかしたら食欲などなくなっているかもしれないのでそれを踏まえての言葉だった。
母はそうとそれだけ言ってそれ以上は何も聞かなかった。私はたまに遅くまで遊ぶことがあるのでまたかと思われたのかそれとも私の言葉の中にあったこれから起こる心配や不安、恐怖を母が感じ取ったのかはわからない。
朝食を食べ終えて身支度をすると玄関で行ってきますを行った。リビングの方から行ってらっしゃいと母の声が聞こえた。
一人で外を歩くなんていつ以来だろう。そんなことを思った。もちろん外に一人で出ることはあるが、目的地に向かうために家から一人で出るというのは久しぶりだった。駅の近くにある公園を通ったらこんな朝早い時間から親子と思われる男の子と男の人がいた。ベンチには、終電を逃したのだろうか。サラリーマンのおじさんが寝ていた。
この人達はもし私の同じ状況に置かれたらどうするんだろうはとそんなことを思った。親子だからやっぱり何とかして助けようとするのかな。サラリーマンのおじさんにも子供がいるのだろうか。この人たちも私もいつかは死ぬんだよね。それが明日かもしれないし今かもしれないんだよね。いきなり心臓が止まるとか・・・ハッとした。いつ死ぬかについて死神言っていなかったことに気づいた。次の瞬間私は駅まで走り出した。まさかこんなことに気づかないなんて、もしかしたらもう手遅れかも。そう思いながらもそんなことはあり得ないと二つの感情が交差させながら駅に着いた。そこには笑顔でこっちに手を振る秋がいた。
ホッとした。少し涙が出てくるぐらいに。
「遅いよー乙女を待たせちゃダメじゃん。」
「自分で乙女って言うのね。」
朝からハイテンションで電話をかけてくる奴がそんな静かな死に方しないか。そう思ったら思わず笑ってしまった。
「何笑ってんのよー。早く行くよー」
「ok!」
そう言って私はピースをした。会話の流れ的にはちょっといや、だいぶおかしな行動だったと思う。でも秋は笑ってok!と言ってピースを返してきた。
まるで空が笑ったみたいに一瞬世界が明るく見えた。
4回目です。読んでくださった方々ありがとうございます。これからもよろしくお願いします。
今回の話で本当は長崎までいく予定だったんですけどなかなか話が進まなくて自分でも何でこんなに遅いのが不思議ですこのペースだと今年中に終わるかも怪しくなってきました。笑