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プロローグ
ここはどこだろう?
私が目を覚ました時、暗くて不気味な森の中にいた。
何故ここにいるのか思い出そうとしたけれど、何も思い出せなかった。何故ここにいるのかだけではなく、自分のことも全て思い出せなかった。
何故私はここにいるの?
何故私は自分のことを思い出せないの?
私はどこに行けばいいのかも分からず、歩き出す。
どこに向かっているのかも分からないけど、私の足は知っていた。
覚えている。私は自分の居場所を覚えている。
そして、私はある場所で足を止めた。
目の前には一軒の古い家。
私は知っている。この家のことを。
私はその家の扉を開けた。