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第二話 

 HRが終わり、俺は言われた通り教室に残っていた


「で、誰なんだ?紹介したい奴らって」


「あ、うん。ちょうどきたみたい」


 そう言われ理樹が見た方を俺もみると、先ほどの大柄の男と何故か制服ではなく袴に奇妙なジャンパーという意味不明な男とあとその後ろに女子が六名いた


「えーと、とりあえず皆に先に紹介するね。僕の幼馴染の高宮勝人だよ」


「ふむ、理樹君の幼馴染ということは鈴君たちとも知り合いなのかな?」


 そう尋ねたのはほんとに同い年なのかと大人っぽい・・・というより色気のある女だった


「あたしはこんなやつ知らないぞ」


 それに答えたのは小柄でポニーテールの女生徒だった。今のやりとりからしてどうやら彼女は理樹との付き合いが長いようだ


「勝人は僕が鈴たちと会うよりも前に引っ越しちゃったからね」


 理樹がそう答える


「それで、お前の言ってた紹介したい奴らって言うのはこいつらなのか?」


「あ、うん。紹介するよ彼女は棗鈴。幼馴染で勝人が引っ越したすぐあとに会ったんだ」


「お前目つき悪いな」


「・・・いきなりごあいさつだな」


 初対面の相手にそんなことを言う奴は初めて見たぞ

 

「ちょ、ちょっと鈴!いきなり何言ってるのさ!」


「いいよ、別に。目つきが悪いのは事実だからな」


 初対面の奴に言われるのは気に食わないが


「ご、ごめん」


「別にお前が謝る必要はないさ。それよりも他の奴の紹介をまだ聞いてないんだが」


「あ、うん。彼は井ノ原真人」


「おう。理樹のルームメイトでリトルバスターズの筋肉担当だ」


 『筋肉担当って何だよ』思わずそう突っ込みたくなる自分を必死に抑える。そもそもリトルバスターズってゆうとこからもう分からん


「この馬鹿の言うことは無視してくれていいぞ」


 そう言うのは袴ジャンパーだ。お前のその格好も相当バカだぞっと言いたくなったがあとがメンドそうだったからやめた


「こっちは宮沢謙吾。二人とも僕の幼馴染だよ」


「よろしく頼む」


「ああ」


 右手を差し出されてなんなのかと思ったがすぐに握手を求められているのだと気付き俺も右手を差し出した。軽い握手だったがそれだけでこいつがかなり力があることがわかった。改めてみればガタイもかなりいい。恐らくなんらかのスポーツをやっているのだろう


「・・・どこかであったことがあったか」


「・・・へ?」


 いきなりそんなことを言われ俺は思わず間の抜けた声をだしていた


「いや、気のせいだな・・・忘れてくれ」


 俺はどういうことか聞き返そうとしたがすぐに理樹が別のやつの紹介を始めたので俺はそっちに意識を向けた


「神北小毬さん」


「よろしくねー」


 ショートボブの髪型に少し大きめのセーターを着たのんびりとした雰囲気の女生徒。いわゆる癒し系といった感じだった


「能美クドリャフカ。皆クドって呼んでるけど」


「ないすとぅーみーとぅなのです」


 小学生かと思うほどちっこい、そしてなんとなく犬っぽい雰囲気を放っている感じがした。・・・見た目外国人っぽいのに英語の発音がやたら残念なのは触れないでおこう


「三枝葉留佳さん」


「やはー。ハルちんですよー」


 特徴的な赤紫色のツーテールをした元気を絵にかいたような女生徒。かなり目立つ感じなのだがさっき自己紹介に時に見た覚えがない


「つーか三枝、何でオメ-がいるんだよ。別のクラスだろーが」


「いやー、理樹君のクラスに転校生が来たって聞いたからダッシュで来ましたヨ」


 あー、それでか。ていうかこの学校のことはまだよく分からないが普通他の教室にはむやみに入っちゃいけないもんじゃないだろうか


「来ヶ谷唯子さん」


「気軽にお姉さまとでも呼んでくれたまえ」


「いや・・・なんでだよ」


 先ほどのやたらと色気をかもしだしている女生徒。本当に同級生なのか疑いたくなる。ただなぜだろう・・・俺の本能がこいつには注意しろと警告を発している。うん、深く考えないようにしよう。なんかそうしないと俺の身が危ない気がする


「西園美魚さん」


「よろしくお願いします」


 物静かな雰囲気の女生徒。個性的なこの面子のなかではあまり特徴がなさそ・・・


「高宮×直江・・・。ありですね」


「ちょっとまて。今不穏当な発言が聞こえたんだが」


・・・前言撤回、こいつには注意しよう。おそらくこいつ女子の前に腐が付く人種だ。俺には到底理解できそうにない。ていうかしたくない 


「ここにいるのは皆リトルバスターズのメンバーなんだ」


「さっきから気になってたんだが、そのリトルバスターズってのはなんなんだ?」


 先程からやたらと出てくる単語だがまだそれがなんなのかについては聞いていない


「リトルバスターズっていうのは恭介っていう幼馴染が作ったチームなんだ」


「そいつもこの学校なのか?」


「うん僕らより一つ年上なんだ。そろそろ来るころだと思うんだけど」


 理樹がそういった瞬間


「呼んだか?」


 すぐ後ろから声がした

 あれ?後ろって窓だけだった気が・・・。それも当然声の主は窓から突然入ってきたのだ。この人物が理樹の言っていた奴だということはすぐにわかった。・・・なんで窓から入ってきたのかはわからないが。この人物と彼らリトルバスターズとの出会いが俺の人生を百八十度変えることをこの時の俺は知る由もなかった

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