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超能力の存在





・・・20XX年



ピピピピ

ピピピピ

ピピピピ


目覚まし時計がAM8:00を指して鳴っている


ピピピピ

ピピピピ

ピピ



すぐさまベッドに横たわる少年が部屋に鳴り響く音を止め上半身をあげ、あくびを一息つき、ボサボサの髪をくしゃくしゃと掻いた





「もうこんな時間かー、まぁ今日は、始業式という名の睡眠時間もあるしこれくらい寝とけば平気ですかねー」



俺の名前は高崎蓮(タカサキ レン)

別に裕福でもないし、貧乏でもない一般家庭で生活している



今日で高校2年になる、早いものだ、時が過ぎるのは・・・




そんな事を考えながら制服に着替え、リビングで朝飯を済ませ学校に行く


いつもとなんも変わりはない



外に出るとでっかい画面ボードがある


俺にとってはいつもどうりだが



数十年前、この国日本を統治していたのは『天皇』や『総理大臣』と呼ばれている人達だったらしいが今は違う



ある日、自分の事を神様と呼ぶ人が内閣総理の候補に現れた、最初は皆小馬鹿にしていたが、興味本意でそいつの活動を見る人は多かった、とある日その人は種も仕掛けもない超能力を見せた、死んだ生き物を生き返らせたり、手から火を出したり、人間離れしていた、まさに神と言ってもおかしくない不思議な能力を見せ付けた 



そして自称神様はその力を周りのマスコミ、政治家様々な人達が評価し、日本を統治することになった




神様が今日本を治めているわけだが、色々変わったらしい、まぁ、あのボードは神様がいざとなった時に使うために用意しているらしい・・・例えば災害を予知した時とかに使う・・・とかかな? 



後は学校の授業の必須科目に『 超能力 』という授業が増えた



その授業は至って簡単に説明すると、超能力は誰でも潜在的に持っていて使えるようにするためらしい



ランクが決められていて


D〜Aまであるらしい



ん?俺か?




俺は無能力者だ!一般市民ってとこだ



まぁ、そんな事なんてどうでもいい、楽しく生きれればそれで




蓮はまたあくびをして眠そうな目をかきながら学校に向かった


キーンコーンカーンコーン


始業式が終わりLHRが始まった



新しいクラスだから知ってる人が居ない・・・なんて気まずいんだろ



周りをキョロキョロしながら人間観察をしていると、鉛筆を浮かしたり消しゴムを浮かしたりしている人がいた



そう、何度も言うが必須科目で『 超能力 』があるから、稀に使える人が出てきたわけだ、しかしこれは超能力というにはまだ程遠い、能力といったとこかな



人それぞれに宿っている潜在的な能力は一人一人違うものだ、だから何か小さい物を浮かすのは今の世の中じゃ、ただの能力にすぎない、ランク付けするにも値しない




しかしこの高校、横南高校には学生では珍しいランクBの生徒が居るらしいのだが・・・果たして本当なのだろうか・・・


同じ歳で同じ高校なのに・・・まぁ、凡人には無理だよな



蓮は、窓から外をボっーと見つめながら息をついた





「さて、クラスの皆に馴染むために次は委員会の分担決めるよ〜、ほらぁ気になる相手探せー」



気になる相手って・・・

逆に声かけずらくなるだろあの教師・・・ 



俺は目の前の席に居る男子に声かけてみた


「一緒になんか委員会やらね?やっぱ女子に声かけるのきついし・・・」



「ん、じゃあ俺に気があるってことなんかな!?高崎くんってあっち系の人なのか・・・」


「ちょ、勘違いすんな!違うわ!」


今俺が話かけたのは土山(ツチヤマ) (サトル)

少しくせっ毛で童顔な人だ、もちろん初対面だ




「冗談冗談、ごめんな高崎、俺もう組んじゃったからさ」


隣の奴を指差した



「そうか、わかった!つか名字じゃなくて名前で呼んでくれた方がいいわ、しっくりくる」



「そうやって俺との急接近を狙っているのか!蓮、お前やっぱり・・・」


聡はすごく驚いた表情をしている


そんな気あるわけないだろうがよ!



「はいはい」


と言い蓮は話を切った



さてほかに誰が居るかな・・・




「はーい、ペア組めたかな?黒板に書き出してるよねー、あれ・・・このクラス40人のはずなんだけど38人しか居ない・・・」



うわ・・・まじかよ

余り物かよ


まぁ、これでめっちゃ可愛い子だったら今日は幸運だな・・・!



そんな可愛い子のイメージをしながらルンルン気分な蓮であった




「えーと、あまりは高崎と桜崎だな、一緒に超能力委員会だ」










超能力・・・委員会?

ふざけんな!

あまりにも俺にかけ離れている委員会じゃねーかよ!

蓮は開いた口がふさがらない


ま、まぁ・・・可愛い女子でさえ居れば・・・



と桜崎という人の方を見る


そこには短髪で目が少しくりくりしているボーイッシュな女子が居た



「な、なんで短髪なんだ・・・普通セミロングだろ!」


感極まり指をさし、本音を言ってしまった

桜崎は少し軽蔑した目でこちらを見ている


「なんなのアンタ?一学期の運試ししてみたけど、こりゃろくな事なさそうね・・・」



もう蓮は諦めて寝る態勢に入った




「超能力委員会は今日の放課後12時から集まりがあるからちゃんと行けよー、会議室なー」



早くも集まりか・・・

つか俺は超能力者でも能力者でもない、良く言えば一般人ってとこだろ

て事は超能力委員会に入る意味は無いんじゃないか?

良く言えば一般人ってのが心が痛くなってくるが・・・


自分で考えた自虐的な事に胸を痛めた蓮だが


「先生!無能力、いや一般人の俺に超能力委員会に入って何か意味があるんですか?」



「そうかい?意欲があればいいんだが・・・超能力委員会やりたい人居るか?」



そう先生が言うとみんな下を向いた


桜崎は俺に向かって中指をたててにやついている 


やる人なんか居るはずないよな・・・やるしかないか


「俺やりますよ・・・」


「そうか!じゃあ12時に会議室な、頑張ってくれ」



なんて今日は不幸なんだ・・・


そんなことを思いながら目を閉じた


ーーーーーー

ーーーーーーーーーーーー




・・・・・・い

・・・お・・・た・・・



誰だよ全く


まだまだ寝足りないっていうのにさー



「起きなさい!委員会なんだから、行くわよ!」



おもいっきり振り下ろされた右拳は蓮の頭に直撃した

そして大きなたんこぶを作った蓮は「はい・・・」といい桜崎の後ろについていくのであった





「あ、あのですねー?あなたは超能力者なんですか?」

ちょっと頭を下げた状態から聞いてみた

そうだ、無能力者だったらこのふざけた委員会に入る意味がないはずだ


だからさっき俺は拒否したわけだが・・・



桜崎は急に後ろにいる俺を睨み付け


「私には桜崎(サクラザキ) (ユイ)っていう名前があるのよ!そして私は超能力者ではないわー」



「え、桜崎は超能力者じゃないのになんでこの委員会に・・・?」



「たまたまよ、たまたま、まぁ、これで超能力使えるようになったら面白いじゃない?」



まぁ、確かにそうだが・・・そんな簡単にいくものだろうか


俺は小学校から高校まで超能力の授業を受けてたが、なんの変化も無かったんだ、無理だろうな



ハァーとため息をついた



そうこうしているうちに会議室についた

「な・・・なんか緊張するな、委員会とか桜崎も緊張するだろ?」



「なんで?」


不思議そうな顔をしながらまた質問を返してきた


「い・・・いや、超能力だぞ?会議室の中は学校じゃなくて儀式場だったりとか無くは無いだろ!?」


真っ青になった蓮の顔を見て爆笑した


「バッカじゃないの〜?ウケるよあんた!アニメの見すぎだっつーの」


あんたって・・・

俺にだって名前あんだぞ


と心の中で言ってみた



扉の前にたつとかなり緊張した

桜崎は緊張を感じさせない姿だった



ガチャ・・・

「失礼しまーす・・・2−Dの高崎と桜崎です!」


「こんにちはー」


周りに居る人が一斉に挨拶してくれる

ガチガチで入室した蓮を見て桜崎が片手を頭にあて深いため息をつく



あれ・・・?



俺は周りを見てみた



普通の教室に知らないうちの学校の生徒が居るだけだ


なんにも変わらない場所に安心した



蓮と桜崎は自分たちのクラスのボードが置いてある席に二人並んでついた



「さて、2Dが来たからね、委員会始めるよー、俺が委員長の3Aの榑田(クレタ) 省吾(ショウゴ)でーす、適当によろしくね」


ツンツンの赤毛にメガネをかけている

あれが委員長か・・・

なんて適当な人なんだ



「まぁ、今日集まったのは言うまでもない、危険能力(デンジャーアビリティ)の事だ」


危険能力・・・?

まぁ、あまりにも危ない能力はあるがそれはだいたい神様が管理していて、危険能力を発見したら制限をかけさせ普通の超能力の状態にするからあまり注意するべき点はないんじゃ・・・


と蓮は最近授業でやっていた事を思い出した



「近頃色々な場所で不可思議な連続殺人事件がこの町で起こっている、そして神様は誰かの仕業によって危険能力の制限が解除されているとの報告がきている」

そんな簡単に制限破られていいのかよ・・・


実際に神様は顔を出さないがどうせこいつみたいに適当だからこんなことになるんだよ



「・・・そこでだ、みなさん超能力者だからわかってると思いますけど、近々日本を離れた特設エリアで、神様主催のゲーム・・・神様ゲームが始まるからな、残り期間の1週間で危険能力者達を集め、面倒だが拘束することが命じられたわけだ、だから今日集まってくれた皆に手伝ってもらいたいって感じだわ」




「神様ゲーム・・・ってなんだ?桜崎?」


小声でとなりにいる桜崎に問い掛けてみた


するとすぐ返答が返ってきた



「アンタ知らないの?超能力者達全員を集めたゲームよ、まぁ、参加不参加は自由だけど、もし優勝したら願いを一つ絶対叶えてくれるらしいわよ?・・・ぁ、私達には関係ないけどね」



と詳しく説明したあとにとっさに補足を入れた



神様ゲームか・・・まぁ、我ら2D代表の無能力者、俺と桜崎には全く無縁だからどうでもいいわけだ



と耳に入ってくる話を右から左へ流した



「はーい、まぁ、今日はこのくらいで切り上げるな、なんども言うが危険能力者に出くわしたらちゃんと仲間を呼ぶんだ、一人で戦ってはいけない」




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