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咲けない者達

作者: 木山花名美

 

 桜はいいな

 何もせずにただ立って

 ほんの数日咲くだけで

「綺麗」だの「見事だ」などと褒めそやされる


 今年も咲けなかった自分は

 これからどうしたらいいのだろう

 あと一年頑張るか、それとも……

 この花が全て散る頃には

 答えを出さなければならない


 せめて 少しでも長く

 枝にしがみついていてくれないだろうか




 人間はいいな

 自分の足で自由に歩き

 自分の意思で咲くことが出来る


 今年も勝手に咲いてしまった自分は

 散ってしまえば見向きもされない

 次の開花を待つだけの

 孤独で退屈な日々


 せめて 他の季節も

 少しは見上げてくれないだろうか

 花はなくとも 息吹きはあるのに




 はらり ふわり さらり

 ひとひら またひとひらと離れていく

 どんなに願っても

 留めておくことなど出来ない




 新芽ばかりになった自分を

 不安気に見上げる人間

 その瞳に何かを贈りたいと

 風に乗って枝を揺らす


 初めて 自分の意思で降らせた花

「また来年」と明るく手を振る 今年最後の花


 人間はそれを掴もうと

 力強く 両手を伸ばした



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「一足先の春の詩歌企画」の企画概要 ←概要 ↓作品検索 一足先の春の詩歌企画 バナー作成/みこと
― 新着の感想 ―
隣の芝生は青い、隣の花は赤い。 Гお前さんよ、もう少し踏ん張ってみなよ。ほら、もう一歩だ」 と、ちょっとやさぐれた感じの親父な感じで語りかけてきたのは、作中とは違う桜だな。 うん、多分うちの側に立って…
この場を借りまして  サクラサク  おめでとうございます♪
エールのつもりで一生懸命送った花びらが、実は決断を迫るものだったという不器用さがたまらないですね。 でも、「少しでも長く枝にしがみついて」いたとしても、いずれはその時は来る。 遅かれ早かれ決断はしな…
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