急がば回れ
ある山のふもとに、神様とウサギとネズミが住んでいました。
神様はウサギとネズミに言いました。
神様:あの山の頂上に、先に辿り着いたら、好きな物をあげよう。
ウサギとネズミは、飛び跳ねます。
ネスミ:僕が一番になって、チーズを貰うんだ。
ウサギ:おいらは、ニンジンだな。
ウサギとネズミは、腕を回して準備体操をします。
神様は、杖で線を引き。
神様:ここからスタートじゃ。
ウサギとネズミは、スタート位置に立ちます。
神様:よーい、どん!
合図と同時に、ウサギが飛び出します。
ウサギ:真っ直ぐ登れば、一番は確実だ。
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ネスミは、スタート位置を動きません。
神様:ネズミよ、行かんのか?
ネズミ:僕には、ウサギには追いつけないから。
神様:諦めるのは早いと思うぞ。
ネズミは、ゆっくりスタートします。
神様:さてさて、どうなるのかな。
神様は雲に乗り、頂上に向かいます。
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神様を見たウサギは。
ウサギ:
神様、ズルいや。
ウサギは、地団駄を踏みます。
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ネズミは、少し進んで考えます。
ネズミ:神様、僕にも勝てるって事なのかな。
ネズミは、中腹に居るウサギを見つめます。
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そんな時、ウサギはふもとを見ます。
ウサギ:ネズミ、まだあんな所なのか。
ウサギはネズミに手を振ります。
すると、ネズミも振り返します。
ウサギ:少し休もう。
ウサギは木陰に寝転がります。
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ネズミは、ポンッと思いつきます。
ネズミ:穴を掘ろう!
ネズミは、カリカリと掘り始めます。
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神様:ウサギのやつ、退屈で昼寝か。
そして、神様はふもとのネズミを見ると、見かけません。
神様:ネズミが居ない、どこに行ったんだ。
神様は、周りを見るが、見当たりません。
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カリカリ、カリカリ!
ネズミは、地中を真っ直ぐ掘り進めます。
ネズミ:僕の得意技は、穴掘りだ。
カリカリ、カリカリ!
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ウサギは、スヤスヤ寝ています。
ウサギ:すー、すー。
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カリカリ、カリカリ!
入口が見えなくなると。
ネズミ:頂上の真下かな。
カリカリ、カリカリ!
ネズミは、真上に掘り始めます。
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頂上の神様は、ネズミが見当たらず、心配になります。
神様:ネズミは諦めたのか。
神様は、ドギマギします。
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カリカリ、ボロッ!
ネズミは頂上手前に出てきました。
ネズミ:頂上じゃなかったか。
ネズミは頂上に向け走ります。
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神様:なんと、穴を掘っていたのか!?
神様は、驚いて尻餅をついた。
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神様の尻餅の音に、ウサギが目を覚ました。
ウサギ:な、何だ!?
ウサギはキョロキョロと見回す。
ウサギ:ネズミは?
ウサギは、ふもとを見るが見当たりません。
ウサギ:居ないぞ?
次に、頂上を見ると、ネズミがゴール手前です。
ウサギ:えぇー!?
ウサギが飛び跳ねます。
ウサギは、急いで走り出します。
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神様:ラストスパートだぞ!
神様は、手を振ります。
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ネズミが、ゴール寸前に。
ウサギ:うぉー!
ウサギが後ろから追いかけてきます。
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神様:ゴール!
勝ったのは…。
神様:ネズミだー!
鼻先の差でネズミがゴールしたようだ。
神様:ほしい物はチーズだったな。
ネズミ:はい、でもニンジンをください。
ウサギは驚く。
神様:ニンジンはウサギが欲しい物だろう。
ネズミ:はい、ウサギと競えて楽しかったから。
神様:良いのか?
ネズミが頷いた。
神様:ならば、チーズとニンジンもやろう。
ウサギもネズミも大喜びしました。
読んで頂きありがとうございます。
ウサギとネズミ、それぞれの性格・考えの違いを作品にしました。