4.しかし、彼女は食い下がってきました
そして、俺は、元通りのクソみたいな生活に戻る……ということにはならないのだった。
彼女は、俺にお願いを続けたのである。
『無理に何かさせようとはしません。ただ、私たちの世界に来てほしいのです。そして、玉座……がイヤでしたら、椅子にただ座っていてほしいのです。座っているのもイヤでしたら、ベッドで寝ていてくださってもいいです』
「どうして、俺がそんなことをしないといけないんですか!?」
『ですから、言っているではないですか! このままでは、私たちの世界が滅びてしまうと。
どうか、助けてください。
あなたが思っているように、今あなたが住んでいる世界の生活が「クソみたい」であるなら、そうしてくださってもいいではありませんか?』
俺の心まで読んで、話し続けたのである。
俺の心を読まなくても既に気づかれているのだろうが、彼女を見て、イヤらしいことを想像していることもバレてしまった。
ただ、彼女が言うように、彼女の世界に行こうと、自分の世界に居ようと、今の俺にとっては、正直どちらでもよいのだった。
そして、あと一歩だと思ったのか、彼女は後押ししてきたのである。
『わかりました。お願いを聞いてくださるなら、恥ずかしいですが、あなたが思っているような「カパック・カパック」もしますから!』
「……!!」
★
「いや、すいません。そんなことしなくていいです。
恥ずかしいので、やめてください」
『でも、あなたは、そうしないと願いを聞いてくださらないではありませんか!』
「そんなことをしなくても、その世界に行きますから。そういうことをするのはやめてください!」
こうして俺は、彼女が住む世界に行くことを承諾したのである。