第九話
フルムーンと申します。 オリジナルの小説(漫画 小説)をブログにて公開してます。 小説と、挿し絵 (漫画)を投稿いたします。今後はラブストーリーや様々なジャンルを創作していきますので、ぜひ、見にきてくださいね(*^^*)
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現在公開中の漫画小説ーDESTINY OR FATE-運命の輪 こちらの関連画像を投稿していきます。 漫画小説ーDESTINY OR FATE-運命の輪 あらすじ↓↓↓ 双子の兄妹ヒエンとヒスイは生まれながらにして、人並外れた特殊な能力を有していたため、故郷の人々から忌み嫌われ命の危険にさらされていた。 ある日妹のヒエンを守るため、故郷の人々から放たれた憎しみの矢がヒスイの胸に突き刺さり生死の境をさまようことになる。 そんなとき死神が現れて、兄を必死に助けたいと願うヒエンに、死神が彼女につきつけた条件とは? 双子の兄であるがゆえにどんなに愛しても、愛するほどに拒まれて、求めるほどに遠くなっていく。それでもヒエンは双子の兄ヒスイを、何が何でも愛することも、抱きしめ続けることも決してあきらめない。 数奇な双子の切ないラブストーリー。運命の輪の終着駅は何処に!?
ザザーン、ザザーン
どこまでも果てしない暗闇に包まれた暗い海の向こうをぼんやり見つめ、まるで魂が抜け落ちたようにヒスイは呆然と立ち尽くしていた。闇の中に一筋の光をたたえる夜空の月の下、ヒスイは妹のことを考えていた。
心から力の限りに抱きしめて決して放したくない反面、自分の汚れた手から一刻も早く突き放したくなるような、恐ろしいまでに相反する自分の心がその矛盾に引き裂かれそうになるのを、決して許さないようにヒエンは自分を求めてくる。
いつものように汚れた任務からくたくたになって帰り、死んだようにベッドの中眠りに落ちた自分の隣に、目を覚ますと彼女がいて、その澄んだ美しい瞳が真っ直ぐに射止められている事に気が付き、狂おしいほどに胸を高鳴らせた自分に恐怖した。
幸か不幸か何かした覚えもされた覚えもないが、それほどまでに自分を翻弄しつくす妹を、忘れうる手段など到底持ち合わせない。愛するほどに絶望し手に入らず届かないほどに渇望する、そんな苦しみに永遠に苛まれるなら、いっそ灼熱の火矢が自分を穿ち永遠に眠らせてほしい、もう二度と愛するヒエンを見られないように...........。
「お兄ちゃん!!」
屋敷のほうからヒエンが、息を切らし血相を変えて駆けつけてきた。
ブログにて第十五話まで公開中です。