退屈な御伽噺と魔女のお話
新連載です! 本編も合わせて二話連続投稿しますので、まったり読んでください! わたしの大好きな童話達を題材にしたストーリー、楽しんでいただけると幸いです。
魔女は退屈で退屈で仕方がありませんでした。
退屈で、退屈で……死んでしまいそうでした。
退屈は永遠の命を持つ魔女ですら殺す毒です。
そんな毒を毎日毎日、身体へと流し込まれているのです。
そんな苦痛に、ずっと耐えられるはずもありません。
「じゃあ、こんな世界は壊してしまえばいいんだ」
魔女はそう思い立ちました。
方法はどうしようか、魔女は思い悩みました。
その日から魔女は退屈とは無縁の生活を続けました。
世界を壊す方法を考える日々は、とても……とても楽しい、充実した日々だったのです。
無理もありません、魔女は所謂「ヴィラン」を総括する者、悪巧みをすることが仕事のようなものでしたから。
そして、考えに考え抜いた方法を実行する日。
黒の魔女、イヴ・ブラックロータスはとある二人とコンタクトを取りました。
「ねぇ、面白い話があるんだけどさ、やってみない?」
それは全ての始まり。彼女が原初の罪と呼ばれる所以となった事件。
物語はここからは始まりましたとさ。
さぁ、頁を捲ろうか。
楽しい物語のはじまり……はじまり。