物語の柱について
昨日は、子供たちを連れて美星天文台に行ってきました。岡山の西端です。嫁さんが、天文部出身ということもあり、星に関する家族旅行でした。
嫁さんは変わっています。世間一般的な女子とは、価値観が違うと思います。そんな嫁さんの事を、揶揄いつつも可愛いと思っています。伴侶に気軽に突っ込める関係って悪くないと思います。そんな嫁さんが、天文台に行きたいと言いました。元、天文部出身です。車を走らせました。
当初は、西はりま天文台を予定していたのですが、人気で望遠鏡の予約が取れませんでした。次点として美星天文台を選んだのですが、結果的には良かったと思います。満天の空には、夏の大三角形が見えました。ベガ、デネブ、アルタイル。一度憶えてしまうと、忘れられない一等星です。北斗七星、カシオペア座から北極星の位置も分かりました。望遠鏡で土星を覗くと、リングも確認することも出来ます。やっぱりあるんですね、土星のリング。知っていることと、体験することは違います。望遠鏡で、初めて土星を見た観測者の驚きを知りたかったです。
普通であれば宿泊地を決めるのですが、僕は決めていませんでした。天文台の駐車場で、鶏肉を焼いて酔っぱらうつもりでした。しかし警備員がウロウロしているので、結局のところ朝方に大阪に帰ってきました。子供や嫁さんはスーパー銭湯の朝風呂に向かいました。僕は自宅でシャワーを浴びて、仕込んだ鶏肉を焼いています。アニメを観てお酒を飲みました。休日の贅沢です。
観たアニメは、「ダンまち」です。知っていますか?
世界中の多くの神様が出て来て、主人公に試練を与えます。その試練に立ち向かいながら、主人公が成長していく物語です。僕にとっては、かなり参考になる話です。
僕は、聖徳太子の物語を紡ぎたいと公言しています。しかし、その道のりは遠い。10年という期間を考えています。史実をベースにした物語というのは、時代考証が需要です。漫画なら、ある程度飛び跳ねた設定であっても許されます。しかし、時代物は、歴史的検証から外れすぎると、読者からのツッコミが多いみたいです。そこは割り切っても良いのですが、それでは説得力がありません。
聖徳太子という人は、10人から同時に話しかけられても、それぞれの質問に答えることが出来たと言います。二人から話しかけられても戸惑うのに、10人です。そのエピソードをどのように処理したら良いのか考えていました。
「ダンまち」という作品は、沢山の神様が登場します。それぞれがの神様が、自身の思惑を形にするために
動き回ります。所謂、派閥ですね。ベクトルの違う神様の動きが、物語を複雑にしています。聖徳太子の耳福のエピソードを、様々な派閥を納得させる聖徳太子の手腕と置き換えたら、とても面白いと思いました。
民主主義の日本ですが、皆の意見を取り上げながら、政治を推し進めるというのは至難の業です。政治を推し進めるだけなら、独裁政治の方がスピーディーです。それなのに、皆の意見に耳を傾ける。
これは、大きな一つのテーマだと思います。考えたかの違う多数派を納得させて、国の方向性を決める。それが出来るのなら、スーパースターです。そんな聖徳太子像を想像出来たら良いなと、ビールを飲みながら考えています。まだ、朝の9時です。もう直ぐ寝ます。