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だるっぱの呟き  作者: だるっぱ
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自転車旅行

 この間、懇意なお客様から美味しい国産ジン「青舞OrB」を頂いた話をしました。美味しくいただいております。仕事から帰ると、夜が待ちきれなくて味見をします。コップに氷を入れて、ジンを注ぎます。喉が渇いていたので、炭酸も注ぎます。暑い夏の盛りは、爽やかなジンの風味は清涼感があり、涼しさを感じさせてくれます。


 今回は、水産の社長さんからタコを一匹頂きました。嬉しい。いま、タコって高いじゃないですか。買い物に行っても、手が出ない。しばらく食べていませんでした。家に帰り、早速、茹でることにしました。ただ、タコって、珍しいし、茹でる事って滅多にない。子供たちを呼ぶことにしました。


 今は夏休み。子供たちは、クーラーのかかった快適な部屋でパソコンに向かっています。ゲームをしたり、YouTubeを見たり、まったり寛いでいます。


「今から、タコを茹でるけど、見に来えへん?」


「タコ? 見たことある」


「何処で?」


「ネットで」


「……」


 ネット社会は、様々な情報が溢れています。タコを茹でることくらい、知っているのかもしれません。しかし、知っていることと、体験することは違います。寂しい気持ちになりながら、台所に帰ろうとすると、末っ子のレントが付いてきました。可愛い奴です。


 折角なので、レントにタコを茹でさせることにしました。トングでタコの頭(腹)を掴み、沸騰した鍋の中に入れるのです。ところが、タコが案外重くて、レントでは掴み切れません。両手でしっかりとトングを掴み、タコを投入しました。


「わっ、凄い。赤くなってきた!」


 良い反応です。沸騰した湯の中に投下されたタコは、足を丸めながら赤く色づいていきます。白かったタコが、赤く色づくのは実験のようで面白い。喜んでいるレントを見て、僕は微笑ましい気持ちになりました。


 知っていることと、体験することは違います。情報が簡単に手に入る時代になりましたが、知っている喜びと、体験する喜びは、天地の違いがあります。体験は、良くも悪くも感動が心に刻まれます。自分の心の糧として、財産になると思うのです。


 この夏、高校一年生になる次男のシンゴが自転車旅行を計画しています。最初の目標は、ビワイチ――琵琶湖一周です。昨年、挑戦して頓挫した計画です。再度の挑戦になります。来週には、出発する予定です。シンゴの自転車旅行は、第二弾があります。月末に、小豆島一周をするそうです。


 良いことです。可愛い子には旅をさせろ――と言いますが、何でも体験することが大切です。失敗もどんどんとして欲しい。悩みながら前に進んで欲しい。ネット社会で知識を積み上げるだけでは、失敗がありません。自分で体験して、初めて自分のものになります。子供の成長が楽しみです。

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