冒険がしたい
年末年始は、奈良の八経ヶ岳に二泊三日で山登りに行こうかと予定していました。ところが昨年の情報を探っていると、それほどまでに雪が積もっていないのです。深い積雪を望むのなら、1・2月の厳冬期まで待たないといけないみたい。その事実に何となくテンションが下がりました。八経ヶ岳には何度かトライしています。雪が少ないのであれば新鮮味がない。
――どうしようかな~。
八経ヶ岳の登山は、2月になってからでもいいかな……。そこで思いついたのが能登半島。いつかはスーパーカブで行きたいと思っていました。日程的には可能だけど、北陸方面は積雪が心配。やっぱり無理かな……。
そんなこんなでグーグルマップで日本列島を眺めていました。四国が目につきます。僕の両親は徳島県と香川県の出身でして、僕は四国に縁がありました。ただ、瀬戸内海があるので、簡単には渡れません。小さな頃はフェリーで渡航していました。ちょっと気になったので検索してみると、なんと「しまなみ海道」なら50ccのスーパーカブでも渡れることが判明しました。
――!?
急に脳内が加速していきます。しまなみ海道を渡り切った愛知県には石鎚山があります。調べてみると、日程的に登山が可能なことが分かりました。悪くない。百名山の一つ、石鎚山を目標にして計画を立てるのも悪くはない。ただ……四国には魅力いっぱいな場所が沢山あります。瓶ヶ森林道、足摺岬、佐田岬、四国カルスト姫鶴平、大歩危小歩危峡、室戸岬エトセトラ。これでは選びきれない。どこも行きたい。登山を諦めれば、そうした四国の景勝地の多くを巡ることが出来ます。
――深呼吸。
もう一度、計画を練り直す必要があります。昨年から登山に目覚めましたが、僕の基本はスーパーカブによる旅でした。三泊四日の野宿旅なら、しまなみ海道を利用して、四国を半周して香川からフェリーに乗って帰ることが可能でしょう。この場合、一番の問題はガソリンスタンドになります。田舎のスタンドの多くは正月は休みの場合が多い。2年前の紀伊半島一周の旅では、スタンドを求めて30kmもスーパーカブを押しました。携行缶はもちろん持参しますが、それだけでは心許ない。正月でも営業しているスタンドのチェックを、事前に行っておく必要があります。
心は、四国旅行に傾いています。ワクワクが止まらない。僻地に行きたい。寂れたところに行きたい。冒険がしたい。




