そうだ、八経ヶ岳に登ろう!
昨年の9月に大台ヶ原に行ったことを皮切りにして、この一年間は何やかやと色々な山に登ってきました。わざわざ辛い思いをする必要はないのに、なぜ登っているのでしょうか? 自分のことながら良く分からない。そりゃ、山の景色は素晴らしいし、空気は綺麗だし、それらを感じたいし見てみたい。でも、それ以上に僕を駆り立てる動機は……たぶん……現実逃避だと思います。繰り返される毎日のルーティンから逃れたい。僕を束縛するものから逃れたい。本能からくる逃避衝動が、僕の登山に対する原動力でした。
今年のお盆の三連休は、北陸の霊峰である標高2702mの白山に登ります。一度、GWに登ろうと計画していたのですが、あの時はあまりにも雪が多すぎて登山口までアクセスできませんでした。代替案として長野県の標高2932mの白馬岳に行ったわですが――途中でリタイヤしたわけですが、やっぱり白山には登りたい。周辺は、天皇に推戴されるまでは継体天皇が治めていた地域になります。そうした歴史も感じてみたいのです。
ただ、3000m級は体力的な事前の準備が必要です。最近はランニングもお休みしていたし、毎日の晩酌からか心無し体も重い。時間はありませんが、一から鍛えなおす必要があります。ランニングの再開は勿論のこと、白山に登るために練習登山も必要だなと考えました。ただ、練習といってもどこに登ろうか……。
――そうだ、八経ヶ岳に登ろう!
標高1915mの八経ヶ岳は、奈良県の山で近畿最高峰になります。2月の厳冬期に登頂を目指しましたが、あの時はあえなくリタイヤしました。今回登頂できればリベンジが出来ます。これは面白い。しかし、白山に比べて標高は低いですが、簡単なわけではありません。データを比較してみます。
〇白山 別当出合スタート
総距離数 13.1km
平均タイム 9時間30分
標高差 1591m
〇八経ヶ岳 熊渡スタート
総距離数 17.1km
平均タイム 10時間30分
標高差 1481m
どちらかというと、八経ヶ岳の方が大変化もしれません。登山の標高差は白山の方が110m高いですが、八経ヶ岳は歩く距離が長い。平均タイムにしても八経ヶ岳の方が、1時間も多く必要です。それに、大変なのはそれだけではありません。どちらの登山も、夜中の12時に出発するナイトハイクを予定しています。
登山を始めた頃は、日の出とともに登っていました。ところが、どうせ登るのなら山頂でご来光を崇めたい。その為には、12時に登り始めないといけません。ナイトハイクは日中の登山に比べると危険ではありますが、日中の暑さに悩まされなくて済むという利点もあります。
――山頂で日の出を見たら最高だろうな~。
ヘッドランプを装着して、足元に気を付けること。野生動物が動き回る時間なので、十分に注意すること。スマホのGPSが強力とはいえ、道迷いには注意すること。諸々の注意点を心に刻みつつ、まずは八経ヶ岳に登ってみたいと計画しています。
最近、奈良の修験道の歴史を少しだけ勉強しました。創始者は役の小角。奈良の葛城で誕生し、出身氏族は賀茂氏だそうです。彼は聖徳太子が薨去されてから12年後に誕生しました。葛城には賀茂神社の総本社である高鴨神社があり、主祭神は阿遅鉏高日子根神になります。この神様は大国主の子供なので、出雲に関係していました。高鴨神社にしろ、大神神社にしろ、大和の歴史には何かと出雲が絡んできます。この大和王権における出雲の存在感をもっと知りたい。記紀では分かりません。




