Linux導入についてあれこれ
先日、ONE NOTEの記事の中で、Windows10のサポートが来年の2025年10月で切れてしまうことに対して、Linuxを導入しようかどうか迷っていることを吐露しました。偉そうにLinuxなんて言っていますが、僕はOSやプログラムに詳しいわけではありません。この文章のように、文字を打ち込める環境が快適であれば、本来はそれで満足なんです。なのに、新しくOSを導入するとなると、勉強に多くの時間が割かれてしまいます。ちょっと面倒だな~と感じていました。そんな僕の心の内を、買い物をしている時に嫁さんに吐露します。実は嫁さんは理系の人間で、学生の時は情報処理の勉強をしていました。最新の情報処理世界は知りませんが、僕よりはずっと詳しい。
「そのまま、Windows10を使ったらいいんじゃない?」
あれこれ悩んでいたのに、嫁さんの答えは明快でした。Windows95が未完成のまま発売されて不具合問題を連発し、Windows 98 Second Editionに至って安定した懐かしい話をされました。その後、Windowsはバージョンアップを繰り返しWindows11に至るわけですが、僕は最新のソフトを使って仕事をするわけでもない。文章を書いてネットサーフィンするくらいならWindows10でも十分だと判断しました。サイトを調べると使用は危険だと煽られますが、ネット上で一番怖いのはショッピング等でカード情報が抜き取られるときです。でも、僕がネットで買い物をするときはスマホを使うことが多い。どちらかというとパソコンよりも手元にあるスマホをハックされた方が被害は大きいわけです。
万が一、僕のパソコンがハックされた場合を考えてみました。僕のパソコンには、僕が書き留めた文章が保存されてています。若い頃から集めてきた音楽CDのデータが300枚くらい保存されています。DVDの映画データも30本くらいは保存されています。個人的なデータといってもそれくらいになります。ただ、僕の文章はネットで公開していますし、ONE NOTEにしてもデータはクラウド上にあるので、仮にパソコンが壊れたとしてもデータが消えるわけではありません。音楽CDは押し入れに仕舞ってあるし、映画はアマゾンプライムやネトフリで代用が出来ます。そんなことを考えると、僕のパソコンに入っているデータはそれほど重要ではない。僕のパソコンで重要なのは、その環境だと思いました。
僕のパソコンは自作したものになります。CPUはSandy Bridge世代の「Core i7-2700K」を使っており、グラボはGeForce GTX 970になります。記憶ドライブは、OS用にSSD、データ用にHHDと分けていました。ディスプレイは2枚あり、作業用と参照用に分けています。音は、若い頃に購入したケンウッドのミニコンポを繋いでいて、低音を利かすためにウーハーも用意しました。このような環境を維持するためにOSがあるわけですが、もしOSを変更した場合、この構成が使えなくなる可能性があります。それは辛い。結論として、Windows10をそのまま使います。安全面で不安は残りますが……。
ただ導入するかどうかで、少しばかりLinuxのことを調べていました。試してみたい、欲求だけが残ったのです。そこで思い出しました、捨てるに捨てられなかった古いノートパソコンの存在を。バッテリーは死んでいますが、OSはWindows10になります。滅茶苦茶古いわけではない。テンキーがついている大きなノートパソコンですが、とても薄い。使い勝手は悪くないのですが、問題はCPUの弱さでした。作業を始めると、そのもっさり感にイライラするレベルです。このノートパソコンに、Linuxrを導入することにしました。
Linuxといっても多くのバージョンがあり、素人の僕にはチンプンカンプンだったのですが、軽くて人気あるということで、Linux Mint Xfceエディションに決定しました。OSをダウンロードして、USBメモリーで起動ディスクを作成します。準備は整いました。あとは、UEFIを開いて……。
――あれ、インストールができない。
ネットで調べたとおりに進めたのに、途中でパスワードの入力を求められました。ネットの情報と違う……。その日は、原因が分からずに寝てしまいました。次の日、色々と調べていく中で、ヒューレットパッカード社のノートパソコンにLinuxを導入する場合の注意点が分かりました。
①Secure Bootをオフにする。
②Legacy USB SaportをEnableに設定する。
Secure Bootとはウィルスからパソコンを護るためのセキュリティ機能になります。これをオフにしないと、Linuxが弾かれてしまいます。Legacy USB Saportは、これを有効にすることでUSBを経由して起動ディスクを立ち上げることが出来ます。分かってしまえば簡単なんですが、英語ばっかりなうえに、パソコン内部の仕組みが分かっていないので、ちょっと苦労しました。
ヒューレットパッカード社は、UEFIも特殊でした。一般的にはUEFIを立ち上げたあと、ブートメニューでUSBを最初に起動する設定に変更しないと、起動ディスクが立ちあがらないと認識していました。ところが、UEFIでブートメニューの変更が出来ないのです。実は、ヒューレットパッカード社のノートパソコンは、UEFIを立ち上げるのではなく、別に起動ブートを設定する方法があったのです。関心のない方にはどうでもよい話なのですが、F10キーでUEFIを立ち上げるのではなく、F9キーを押すことで 起動ブートの設定画面に入る必要があったのです。
まー、そんなこんなで、やっとLinux Mint Xfceエディションを導入することが出来ましたが、精神的な疲れも蓄積されました。パソコンをいじるのって本当に疲れる。今後はLinuxを操作しながら、その特徴を掴んでみたいと思います。今後、Linuxを使うことで不便がなければ、マイクロソフトから卒業しても構いません。Windows11は、機能豊かなOSでしょう。でも、マイクロソフトに管理されながら高機能なAIを使いたいわけではない。僕は、高機能な文房具が使いたいのです。快適に使えれば、それで良い。まー、今回のことで、パソコン周辺に関する理解が深まったので、それは良かったです。




