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だるっぱの呟き  作者: だるっぱ
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筋肉痛

 前回と今回と二か月のブランクを経て二回も大台ヶ原に行ってきたわけですが、その体験を元にして小説を書いています。フェイスブックやブログでは、文末がですます調で終わるエッセイと、文末がである調で終わる小説とを混在してアップしているので分かりにくいかと思います。またエッセイは現在の心境を述べているのに対し、小説は過去の出来事なので時間軸もバラバラ。読み難くてとても申し訳ない。小説に関してはタイトルに通し番号を振っているので、その番号を追いかけてもらえれば順番に読むことが出来ます。あと、「小説家になろう」だけは、大台ヶ原縦走「スーパーカブの野宿旅」――というタイトルで独立させています。


 大台ヶ原から帰ってきて二日目、週一ペースでランニングを心がけてはいたのですが、ランニングと山登りでは使う筋肉が違いました。まだ足の筋肉痛が治まっていません。膝関節も痛い。段差を下りるのが苦手でして、まるでロボットのようにカクカクと歩いています。普段の生活では畳の上に座ることが多いのですが、膝が曲がらないので正座が出来ないし胡坐もかけない。太ももは一回り大きくなったような気がします。そんな状況が実は心地よい。痛みを感じるたびに、大台ヶ原を歩いてきたんだな~と思い出してみたり。


 今は冷静になって登山のことを振り返ることが出来ています。練習不足でフルマラソンに参加したようなものでした。フルマラソンなら途中で棄権してもバスが回収してくれますが、登山はそうはいかない。帰りたければ歩くしかないのです。根性で帰ってきましたが、無理な計画だったと今は思っています。また改めて小説の中で表現しますが、後半は足の踏ん張りが利かなくて何度か転びました。落っこちれば激流に飲み込まれるし、落差は何十メートルもあります。死んでいてもおかしくなかった。ハイキング気分だったことに反省はありますが、行動を起こしたことに納得はしています。


 大杉谷にはまた行きたいとは思いますが、家族を含めて誰かを連れて行くという選択肢はありません。責任が持てないから。危険なこともありますが、前提条件としてあの山登りは体力が必要です。山道で人とすれ違うとき挨拶を交わしますが、印象的なカップルがいました。男性は山登りの経験者のようで気持ち良く挨拶を返してくれましたが、女性は挨拶をする余裕がありませんでした。とても不機嫌なご様子で、明らかに体力不足でした。山登りはとても面白かった。スリル満点の岩登りも延々と続く上り坂も、とても思い出深い。でも危険であるということは、自分に強く言い聞かせることは必要だなと思いました。何かあってからでは遅い。


 そんなことを言いつつ、実はバリエーションルートに関心を持っています。目標は近畿最高峰の八経ヶ岳の双門ルート。ご興味がある方はググってみてください。大阪から手軽に行ける上に、上級者コースになります。今の僕ではまだ挑戦は出来ません。今回の登山で実感しましたが、太ももの筋肉が圧倒的に足りない。ランニングとは別の筋肉を鍛えないと、山は登れないことを実感しました。


 山登りに関して僕はもう一つ弱点がありました。それは膝の故障になります。これは若い頃に交通事故で膝を割ったことによる後遺症でした。昨年はランニングだけで、膝に水が溜まっていました。今年は膝にサポーターを巻くことで故障は回避できています。今回の登山においても、サポーターを巻いていたおかげで膝の負担が軽減できました。ただこのサポーターを巻くと、膝を大きく曲げることが出来ないのが難点なのです。90度くらいが限界でしょうか。


 八経ヶ岳の双門ルートを挑戦する場合、延々と梯子を登る必要があるそうです。挑戦した多くの方が、この梯子の登りで使わなかった筋肉を酷使して大変だったと吐露していました。梯子は膝を大きく曲げる必要があります。体力的な負荷はもちろんのこと膝のダメージも半端ないはずです。挑戦には入念な準備が必要だと感じています。


 大台ヶ原の宿屋で、大部屋で同室になった男性と仲良くなりました。関東から来られた登山家になります。僕と同じようにランニングの経験者で、登山は北アルプスも経験されていました。そんな彼に、八経ヶ岳の双門ルートの話をしてみました。


「僕なら行かない。一人ではいかない。バリエーションルートは遭難した場合、誰も助けてくれない」


 経験者の言葉でした。たとえ難しくても認知された登山道は、多少なりとも登山者が通行します。しかし、一般的な登山道を登らないバリエーションルートは、事故を起こしても誰も気づいてくれません。そうした怖さを語られました。確かにその通りです。


 とまー、色々と吐きだしましたが、今は筋肉痛が心地よいです。

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