アクシデント
大阪から出雲までの350kmは長かったです。長距離ツーリングの最大の敵は眠気。それから腰の痛みです。二つの敵の解消法は休むことになります。途中で木陰がある峠の上で、あまりにも眠いので、ナップザックを枕にして寝ました。蝉の鳴き声が心地よかった。直ぐに寝落ちました。
出雲までのルートは、事前に予定していました。しかし、予定は未定。ガソリンが無くなったので、山間部ではありながらも大きな町に寄り道をしたりもしました。お盆という期間は村のガソリンスタンドは、多くは休業していたからです。正月にガソリンスタンドの休業から、ガス欠を回避できなかった経験もあったので、今回は少し焦りました。
何やかやと出雲にやってきたのですが、予定よりも時間が掛かってしまいました。二回ほど道を間違えました。山間部で道を間違えると致命的です。大きく山を迂回するか、もと来た道を戻る必要があります。一時間以上もロスしてしまいました。それでも、夕方には出雲に到着できます。
日帰りの温泉は最高でした。美人の湯という湯川の温泉なのですが、旅の疲れを癒すことができます。その足で、近くのスーパーに買い物に行きます。地酒、ビール、カレイの干物、お刺身、白菜の漬物を購入して、出雲の西岸に向かいます。
予定では、日没までに到着するつもりでした。しかし、数々のトラブルから日没後の到着になります。野宿の場所はあらかじめ決めていたので、現地には到着できましたが、やっぱり日没は見ることができなかった。残念。気を取り直して、テントよりも先に炭の着火から仕事を始めます。炭が起こるのは時間がかかかるので。
全ての用意ができたので、やっとビールを飲みます。ビールはアサヒのスーパードライ。しかも、プルトップがフルオープンするやつです。氷をかましてキンキンに冷やしました。あついなつは、このスーパードライがすこぶる美味い。刺し身を当てにして、二缶を直ぐ様に空けてしまいます。
火が起こってきたので、水カレイの干物を焼き始めました。良い匂いが漂います。いそいそと購入した地酒を探し始めます。
――あれ? ない!
いくら探してもありません。どうも、レジで会計して、袋詰めするときに忘れてきたようです。ガックシ。
現在、食べ物を食べ尽くして、ビールを飲みきって、シラフです。シラフの野宿は初めてかもしれません。長い夜をどのように過ごそうか? ランタンを頼りに本でも読もうかと考えているところです。




