不幸な事故
昼過ぎの事であった。
会社に掛かってきた一本の電話が全てを狂わせた。
「主人が事故に?!」
会社内に響く自分の声で注目を浴びるが私はそれどころではない。
新婚とは言わないが結婚して2年が過ぎて毎日が幸せだった。
それをこの電話で壊されたのだ。
「いいから病院に行ってきなさい」
「すみません部長」
会社の部長から直々に旦那が事故に巻き込まれた件で早退の許可をもらい私は病院に走る。
現実味が沸かないのかまるで映画を見ているように涙なんて一滴も出ない。
それもあってフワフワした感覚のまま病院の病室に駆け込んだ私を待っていたのは、顔に白い布をかけられ冷たくなった主人であった。
医師が神妙な顔付きで私に告げる。
「手は尽くしましたが…残念です」
これは夢なのか、その声すらも心に響かず私は小さく頷く。
そんな私に医師は続けた…
「奥さん、せめてもの慰みにしてください。ご主人の最後の言葉はこうでした。『愛してるよ、サヤカ』」
その言葉を聞いて私は泣き崩れた。
泣いて泣いてそして、心の叫びを声に出した。
「サヤカって何処の女だよぉぉぉぉおおおおおお?!?!?!お前の妻は私『ミチコ』だろぉぉがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」
完
仕事が終わり昼休憩とれなかったから休みながら書いてみた(笑)