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THE HANGED MAN  作者: SEASONS
4日目
98/499

女性を怒らせると

侵入者達による妨害工作によって近付くことが出来ない兵士達。


僕と虎王の戦いも続いていく中で、

杞憂さん達が動き出そうとしていた。



「幻弥、加勢するぞっ!」


「はい!!」



杞憂様と幻弥さんが加勢しようとしてくれている。


だけど二人が僕に接近する前に別の侵入者が割り込んできた。



「貴様らの相手はこの俺だ。鬼道四聖神が一人、竜王。命神宮の力を見せてもらおうか。」


「…ちっ。幻弥、油断するでないぞ。」


「ええ、わかっています。」



杞憂様と幻夜さんは竜王と戦うことになった。


錫杖を手に力を込める二人がほぼ同時に攻撃に出る。



「「閻魔えんま煉獄れんごく!!」」



どうやら最初から全力で戦うつもりだったようだね。


それなのに。


竜王は最上位の陰陽術を見ても顔色一つ変えなかった。



「…無駄だ。」



静かに右手を突き出して、二人が生み出した炎を受け止めてみせたんだ。



「ふん。生ぬるいな。」



炎は一瞬だけ大きく燃え上がったものの。


あっさりと消滅してしまう。



「「…なっ!?」」



驚く二人。


立ちはだかる竜王は冷ややかに囁いていた。



「青竜の力を持つ俺に炎が効くと思っているのか?」


「ま、まさかっ!?」



驚愕する幻夜さんに続いて香澄様も気づいたようだ。



「…つまり、四聖神とは四聖獣である朱雀・白虎・青竜・玄武の力を持つ者ということですか。」


「その通りだ。」



香澄様の指摘を否定することなく、

3人目の侵入者が歩み出る。



「四聖神が一人、雀王。お前の相手は俺だ。」


「あら?火の属性である貴方が水の属性である私に戦いを挑むのはどういうことかしら?」


「我らは聖獣を超えた存在。属性が全てではないことを証明するためのただの気まぐれだ。」


「………。」



それだけ自信があるというだろうか。


雀王は力の差を見せつけるためにあえて不得意な相手を選んだらしい。



「香澄様っ!!」



香澄様を守るために渚が走り出す。


だけど近付くことは出来なかった。



「どこへ行くつもりだ?」



渚の道をふさぐように、残る一人の男が歩み出たからだ。



「く…っ!」



足止めを受けてしまった渚だけど、今度は唯が歩み出る。



「渚を通しなさい!!」



全力で男を睨みつける。


それでも男は一歩も退くことなく立ちはだかったままだ。



「通しなさい!」


「…ふん。」



唯の気迫に何かを感じたのだろうか。


男は不敵な笑みを浮かべている。


そして唯の指示通りに道を開けたんだ。



「いいだろう。通るが良い。」


「………。」



男が手を出さないことを感じ取ったのか、渚は香澄様に駆け寄っていった。



「援護します!」


「ええ、ありがとう。」



渚に微笑んだあとで、改めて香澄様が雀王に振り返る。



「あまり戦いは好きではないんだけど、私達を敵に回したことを後悔させてあげるわ。」


「ふふっ。できるものならな。」


「…随分と強気な態度ね。だけど式神におくれをとるほど老いてはいないわよ?」


「………。」



香澄様の真剣な表情を見たのは初めてなのだろうか。


渚は恐怖を感じて震えているようだった。



「は、はははっ!大した殺気だな。」



香澄様を強敵と判断したのだろうか


雀王が全力で攻め込んでいく。



「後悔させて見せろ!出来るものならな!!」


「…よく見ておきなさい渚。本当の力というものをね。」



複雑な印を組む香澄様が雀王に向けて力を放つ。



「法の名のもとに、悪しき者に死の捌きを!!」



陰陽術による退魔の光。


巨大な破邪の光の塊が現れて、飛び込んできた雀王を包み込んだ。



「罪の重さを知りなさい!!」



香澄様が叫んだ直後に眩いほどの稲妻が周囲に迸った。



「グ、アアアアアアアアアアアッ!!!!!!」



光の球体に包まれた雀王が炸裂する雷撃の嵐の内部で悲鳴をあげている。



「武尊と葉漸を殺したことを決して許しはしません。」


「こっ、こざかしいわ!!!!」



香澄様の力を強引に弾き飛ばした雀王は弱った体で構えを取った。



「死ねえぇぇっ!!!」



朱雀の力を解放しながら暴れる。


そんな雀王の攻撃をかわす香澄様と渚の二人はそれぞれに反撃の隙をうかがっているようだ。



その間に、残る最後の侵入者が唯に攻撃を仕掛けようとしていた。



「ふんっ。たかが女二人にてこずるとはな…。俺は武王。小娘一人では相手にならんが、邪魔をするなら死んでもらうぞ?」


「…なるほど。玄武の武王ですか。」



唯は恐れることなく武王と向き合っている。



「相手を見下すのは勝手ですが、女性を怒らせると怖いんですよ?」



一歩も引かずに堂々と反論したところで。



「…その意見は同感ね。」


「え?」


「誰だっ!?」



新たな侵入者に気付いた唯と武王が、ほぼ同時に入り口へと振り返っていた。


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