四匹目
結界内部に存在する8つの気配のうちの3つが消えた。
これまでの状況を考えると、朱雀・青竜・玄武の3匹が消滅したはずだ。
まあ、皆のうちの誰かが倒れたのであれば気配でわかるからね。
味方が倒れたわけじゃないのは間違いない。
「残るは僕の相手である白虎だけだ。」
全てを察したことで周囲を気にする必要はなくなった。
あとは目前に構える白虎を倒すだけでいい。
「もう回りに気をかける必要はなくなったから、これで全力で戦うことができる!」
『グルルルルゥゥゥゥ!!!』
白虎は僕の姿を確認してうなり声をあげている。
「四聖獣において最強の式神のようだけど、封神流の名にかけて式神に遅れをとるつもりはないよ。」
陰陽師ではない師匠だって勝てたんだ。
だったら僕も剣で負けるわけにはいかない。
「封神流、火の構え!」
手にしている剣を頭上に持ち上げて上段に構える。
「手加減はしない。」
動き出した白虎に対して、僕も剣で対抗することにした。
「全力で攻める!参の太刀、終炎斬!!」
一気に白虎の間合いに踏み込んで全力で連続斬りを放つ。
上段、中段、下段。
摩擦熱による炎を纏う刃で白虎の体を切り刻んでいく。
『グルルルゥゥゥゥゥッ!!!』
炎を嫌う白虎には十分すぎる威力があったようで、白虎との戦いは苦戦することなくすぐに決着がついた。
「火は水で消える。水は土に遮られる。土は木に力を奪われ。木は金で折れ。金は火で溶ける。」
最初は白虎もすばやく体勢を変えて攻撃をかわし続けようとしていたけれど。
休むことなく放つ連続攻撃に追い詰められてしまったのか、
ついに攻撃をかわしきれなくなって成す術なく地に倒れた。
「五行の理において四聖獣最強の白虎とはいえ、陰陽の力で存在する以上は火に勝つことはできないんだ。」
刀を鞘に収めて白虎が消滅するのを見送る。
そうして四聖獣が消えたことによって、周囲の空間がゆがみ始めた。
「四聖獣が消えた。これで結界が消滅する。」
白虎の消滅と共に周囲の空間が光り輝いて、ついに結界が消滅したんだ。




