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THE HANGED MAN  作者: SEASONS
第1部 〈Brilliant Loves〉
33/499

『7年後』

《サイド:御神涼》

かつての鬼との戦いから7年が過ぎた。



唯と兄上が負傷したことで王都に戻ってからは色々と大変だったんだけどね。



不動さんと香澄様の手当てのおかげで二人とも数か月で完治出来たことでひとまず大事にはならずに済んだんだけど。


さすがに王族を負傷させたということで二人とも僕達の講師という立場からは外されることになってしまったんだ。



…とは言っても、鬼の襲撃は予測不可能な事態だからね。



無事に鬼を撃退出来たこともあって二人が処罰を受けるということはなかった。


ただ、講師と言う立場からは外されてしまったことでそれまでのように毎日出会うということはなくなってしまったんだ。



まあ、そもそも唯も兄上も負傷してしまったことで修練は無理だったからね。


僕も含めて陰陽師としての修練は一時中止ということになってしまったんだけど。


唯と兄上の怪我が治って自由に動けるようになってからは再び修練を受けられるようになったんだけど、不動さんと香澄様は僕達の担当をはずされてしまったからね。



その代わりに僕達は王都の陰陽師を束ねる命神宮みことじんぐうに通うことになったんだ。


そこで新たに僕達に陰陽術を教えてくれるようになったのが杞憂宗徒きゆうむねたださんだった。



杞憂さんは命神宮で最も偉い人で、全ての陰陽師の頂点に立つ凄い人でもある。


なにより不動さんに並ぶ実力者だそうで、以前は二人で腕を競い合っていたらしい。



その結果として技の杞憂きゆう、力の不動ふどうとしてそれぞれに違う道を歩んでいるようだ。



実際に手ほどきを受けた感じで言えば、

陰陽師としての技術は不動さんよりも上なのは間違いないと思う。



扱える術が多種多様なうえに、教え方もすごく上手だからね。


体で覚えろという感じの不動さんとは真逆の優しい人だった。



そんな杞憂さんに陰陽術を習うことにしたんだけど。


せっかくだからということで幻夜さんと八雲も陰陽寮に預けられることになったんだ。



たぶん僕達だけだと心配だったのかもしれないね。


そのついでに不動さんは二人を預けることで自由になりたかったのかもしれない。



以前から六詠山に行きたいと言っていたからね。


家庭教師として僕達の面倒を見なくて良いという話になったことで、数名の仲間を集めて何らかの行動をしているという噂を何度か聞いたことがある。



幻夜さんも八雲も詳細は知らないと言っていたけど、きっと二人も気づいているんじゃないかな?


まあ、分かっていても僕達の実力では六詠山に挑むのは無謀だからね。



同行しても役に立てないということが分かっているからか、

二人は大人しく不動さんの指示に従って命神宮に所属することになった。



そうして僕達(僕と唯と兄上と幻夜さんと八雲)は5人で修練を続けるようになり、あっという間に7年の歳月が流れたんだ。


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