強くなる意味
「「「「「不動様っ!!!」」」」」
鬼との戦闘中に駆けつけてくれた人々。
それは王都から駆けつけてくれた陰陽師達だった。
「我々も参戦します!!」
総勢30名の陰陽師だ。
彼等が駆けつけてくれたおかげで鬼との戦いはあっけないほど即座に終わった。
(…僕達が勝ったんだ。)
物量による力押し。
結局は援軍に助けてもらったとは言え、
最後まで戦い抜いたことで誰も死なずに済んだんだ。
すでに何人かの村人は犠牲になっていたけれど。
僕も兄上も唯も香澄様も、不動さんも幻夜さんも八雲も生き残れた。
今回はそれだけで良かったと思うしかない。
(…これが今の僕の実力なんだ。)
全てを救うことは出来なかった。
鬼を倒すことも出来なかった。
だけど仲間を守ることは出来たと思う。
(…今はこの程度でしかないけれど。)
これからの努力でみんなを守れるようになればいい。
(…これで、良かったんだよね?)
今はそんなふうに思い込むしかなかったんだけど。
「馬鹿な子ね。そんなに頑張らなくても私が守ってあげるのに。」
香澄様には笑われてしまっていた。
「ははっ。だがまあ、王子のおかげで助かったのも事実だ。終わり良ければ全て良しと言うだろう?」
不動さんには喜んでもらえたようだ。
「まあ、俺の弟子だからな。この程度は出来て当然だろ?」
八雲にも認めてもらえたようで嬉しかった。
「成長しましたね。」
幻夜さんも褒めてくれている。
ただそれだけのことでも頑張ってよかったと思えるような気がしたんだ。
(…僕はまだ何も出来ない。)
だけどいつかきっと。
例え何年かかったとしても構わないから。
僕は僕の力で大切な人を守れるようになろうと思う。
(…なってみせるんだ。)
もう二度と、誰も傷つかなくて良いように。
(…強くなる!!)




