最終的には
「とにかく、話を戻しましょう」
再び王座に座ってから、会議を再開することにした。
「杞憂様。命神宮はどうなっていますか?」
「はい。それならすでに門下生を集めて神宮を取り囲む形で結界の準備を始めております。」
防御結界か。
それはどの程度の規模なのだろうか?
「結界は時雨達を閉じ込めることを目的としているのですが、まずは周囲に被害を出さないための処置として、直接戦闘に参加しない門下生達を配置しております。」
なるほど。
それなら被害は最小限に抑えられるだろうし、
王城の二の舞になることは避けられそうだ。
「さきほどの鬼道四聖神もそうですが、敵の戦力が圧倒的にこちらを上回っている以上、生半可な戦力では足手まといは必至です。なので神宮のほぼ全ての戦力を結界組に回して少数精鋭で時雨を迎え討つつもりでいます。」
少数精鋭か。
そうなると実際に戦う人は限られてくることになる。
「直接戦うのは?」
「私と幻弥、それに八雲と恭子を含めて9名ほどを予定しております。」
「敵の戦力は最低でも不動さんと鬼道四聖神の5人。たった9人で勝てますか?」
「正直に言えば時雨一人で精一杯なのが現状です。鬼道四聖神の存在は予想外…はっきり申し上げて勝ち目は薄いとしか言いようがありません。仮に涼様、唯様、香澄様、渚様の皆様にご協力を願えれば…それでも勝率は五分と言ったところでしょうか。時雨側に他の戦力があれば、すでにこちらの不利は圧倒的ですので、もう少し我らのほうにも戦力があれば良かったのですが…。」
ああ、そうだね。
前回の襲撃で不動さんに一級陰陽師を全滅させられたのは大きな痛手だった。
だからこそ僕達も参加すれば勝率は上がるかもしれないけれど、
その時に僕が王都にいるかどうかは断言できない。
(兄上の判断次第になるけれど…。)
僕は王都を追放される可能性が高いから、
みんなと共闘するのは難しいと思ってる。
「…とは言え。」
杞憂様は小さくため息を吐いてから話を続けてくれた。
「無いものを嘆いても仕方ありません。戦力は限られていますが全力で戦うしかないでしょう。状況次第では希望もあります。涼様が秘宝を使いこなせれば戦局を覆せる可能性は十分にありますので、時雨や鬼道四聖神が恐れる秘宝が涼様の手にある限り、勝てる可能性は十分にあります。」
まあ、そうだね。
最終的には秘宝頼り。
それしか方法がないとも言えるけれど。
どうやら優先的に秘宝を回収したことが今回は吉と出たようだ。




